約20年ぶりの円安が世間を賑わせている。円安に伴う物価上昇に対して、節約・投資・副業の記事が乱立している。日本が1億総貧困社会になっていると感じざるおえない。
お金のことはあらゆるメディア・媒体で語られているので、ここではお金以外のことを考えてみる。実は、未来に目を向けてみると悪いことだけではないように思える。
Sustainable Development Report 2022 (P. 252)で、日本のSDGs達成度は世界19位と示されている。その中で、すでに達成した項目はSDG4(教育)・SDG9(インフラ)・SDG16(平和)の3つである。一方で、全く達成されてない項目はSDG5(平等)・SDG12(使う・作る責任)・SDG13(気候)・SDG14(海の生態)・SDG15(陸の生態)・SDG17(パートナーシップ)の6つである。
政府や企業が頑張らなければいけない項目もあるが、個人が頑張らなければいけない項目もある。今回は、SDG12(使う・作る責任)に目を向けてみる。
SDG12(使う・作る責任)は個人が何にお金を使うか、というまさに円安で物価高騰している今だからこそ、頑張れる項目ではないだろうか。例えば、私は以下のようなお金の使い方をしている。
・外食をするときは、食材の産地にこだわっている地元のレストランに行く。
・スーパーに行くときは、旬の食材で包装されていないものを選ぶ。さらに、賞味期限切れ間近で割引されているものを優先的に買う。
・衣類や靴を買うときは、壊れにくく修理可能なものを選ぶ。さらに、汎用性が高くタンスの肥やしにならないものを選ぶ ...etc.
逆に、安価な使い捨てに該当するものは、粗悪な素材を安価な労働力で大量生産していることが多いため避けている(なぜ安価なのか調べて、考えてみる)。目先の安さに飛びつくと、自分の財布や身体だけでなく社会全体の破壊に加担することになりかねない。
これまで世界25ヶ国に仕事や旅行した経験を踏まえると、日本は明らかに真の貧乏が少ない。町中に浮浪者や物乞いが溢れていないし、ボッタクリや強盗に合う頻度は極めて低い。日本の寿町、フランスのクリニャンクールに知らずに迷い込んだことがあるが、危険や異様な雰囲気は比較するのが申し訳ないレベルだった。
円安をポジティブにとらえてお金の使い方を変えてみる。その使い方を個人の資産だけでなく、社会にまで目を向けて考えてみる。コロナ禍で生活が強制的に変化したように、円安で強制的に変化せざるおえない今こそがチャンスではないだろうか。