受験期には死にもの狂いで勉強し良い大学に入る。
就活では自分を偽り、他人に「○○に努めています」と言って恥ずかしくないくらいの会社に入る。
会社に入ったら入ったで、客先ではペコペコし、納期に追われ、上司に詰められながら平日5日間を耐え忍ぶ。
そうしてやっとの思いで社会的地位を手に入れ、つかの間の週末の休みだけを楽しみに生きる。
頑張っているはずなのに、先の見えない人生に嫌気がさしている人も少なくないのではないだろうか。
恥ずかしながら筆者も例外ではない。
そんな皆様に、自戒の念を込めて、この本をおすすめする。
以下、一部抜粋と読後感である。
【はじめに】
今の世の中には無数の、「しなきゃいけないこと」があふれている。テレビを見ても、ネットを見ても、本屋に入っても、そこらじゅう、
「これをしないとやばい」というメッセージだらけだ。
昨今ではサラリーマンの「会社に縛られない生き方」、具体的には副収入や資産運用
がよく謳われる。
また、上記に加え、日々の業務に追われるストレスもあるはずだ。
もちろん、学生も例外ではない。
卒業のための単位取得、勉学、資格取得、就活 etc...
世の中は「しなきゃいけない」リストがあふれている。
しかし、それらは必ずしも、「しなければならない」ことではない。
いわゆる、「しなきゃいけないこと」の99%は「本当は別にしなくてもいいこと」だ。「なぜしないといけないかが、自分でよくわからないことは、もうやめよう。まわりに理解されなくても、自分で実感の持てることや、自分のしたいことだけをやっていこう。
よく、ホリエモンこと堀江貴文さんをはじめ、数々の著者・編集者も
「これからは自分の好きなことで食っていく時代」と口をそろえて言っている。
そんな中、本書は、いわゆる「しなきゃいけないこと」を1つ1つ検討し、
「本当は別にしなくてもいいこと」であることを伝えたものである。
例えば、
□だるさを無視しない
→極端な表現だが、「だるい」という理由で会社を休んだっていい。
「だるい」は心身のサイン。
それを無視し続けて頑張っていたら、体調を崩したり、寝込んでしまったりしてしまう。そんな時は、「風邪です」と言って休もう。
これもよく言われるが、自分1人が1日休んだところで、会社はまわっていくものである。
□自分を大きく見せない
→私たち人間は、どうしても他人から「よく思われたい」という欲求が働いてしまうものだ。
しかし、自分を大きく見せない方が、ラクである。
期待値が下がれば、うまくできた時、普段とのギャップで褒められるし、うまくできなかった時でも、それが当たり前なので何とも思われない。
人から妬みを持たれないというメリットもあったりする。
うまくいった時でも「たまたまですよ」の精神を持とう。
□イヤなことはしない
→仕事というのは、嫌なことを我慢してやって成果を得られるものだと考えがちである。しかし、うまくいかない時は何をやってもうまくいかないし、うまくいく時はそんなに頑張らなくてもスッと物事が進んだりする。
大切なのは、継続すること。
そのためには自分の好きなことでないと続かない。
好きなことを続けていれば、いつのまにかそれが報われる。
以上、一部抜粋と私見・解釈を加えたものである。
最後に、私が記事を書くきっかけになった文章を挙げてこの記事の〆とする。
【自分だけで独占しない】知識というのはモノよりも共有しやすいもの。ネットは低コストで知識をシェアするのに向いている空間だ。
考えたことは独占せず、できるだけネットで公開してしまおう。
私の毎日の通勤時間は片道1時間とちょっと。
往復にして2時間30分である。
その間、よく本を読む。
自己啓発本を読めば、少し成長した気がし、
新書で知識を身に着ければ、少し頭がよくなった気がする。
しかし、そんな感情に疑問を持つようになったのは、ごく最近である。
本を読んで、自分で考えたことがはたして正しいのかどうかということ。
その感想を話した時、他人と意見が食い違うこと。新たな疑問がうまれること。
はたまたうまく話せなかったこと。
そもそも自分の考えでなく、筆者の考えなのではと疑問を持つこと。
大学時代、ゼミの教授に、何故ゼミに入るのかと問われた時があった。
答えは、簡略化していうと「議論すること」である。
議論してはじめて、他人の考えに触れられる。
自分の考えの不完全さに気づく。
議論や考えはさらなるステップに進み、またぶつかる。この繰り返し。
ネットでアウトプットするのと友人・知人と議論することとは、また違うかもしれない。しかし違うからこそ、違った考えにたどり着くかもしれない。
あなたも、自分の考えを発信すること。「自分だけで独占しないこと」から始めてみてはどうだろうか。
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