「広告代理店不要論」は、業界界隈のみならず、事業会社やメーカーに勤めている者もひしひしと感じているのではないだろうか。
かくいう私も広告代理店に勤めているが、そのビジネスモデルの限界を垣間見ている。この業界に従事する人たちは、広告の新しい可能性を模索しているが、どの企業も苦戦している。
その理由と実情を、わかりやすく伝えようと思う。
まず、「広告代理店不要論」が言及されている理由について説明する。
上記の記事は、この業界では有名だ。新入社員の研修の議題に使われるほどである。
しかしこの記事は、広告代理店不要論の全貌を明らかにいていない。
以下、多少の誤解・表現湾曲を恐れず、単純に記すとこうなる。
広告代理店が何故不要かと言うと、もう「クライアントが自分で広告を出稿し、運用できる環境が整った」からである。
広告代理店を介さずとも、賢いクライアントは、代理店マージンを取られないやり方で広告出稿する。媒体社との直接取引である。
(媒体社がマージンを含めた「グロス」と呼ばれる売り方をしたりするが、今回は議論の対象外とする)
googleやyahoo などの検索エンジン、ブランドパネル。facebook、 TwitterなどのSNS。
これらの運用には広告代理店を介さずとも簡単に、安価に行える。業務負担の軽減で代理店に任せることももちろん可能だが、費用は跳ね上がる。
そもそも、お金のかかる広告媒体への出稿をせずとも、認知拡大やプロモーションの手段は多岐に渡ることを覚えておいてほしい。そして、面白いアイデアが生まれる時は、ほとんどがお金をかけないプロモーションである。