皆さんこんにちは。64です。
今回紹介するのは1999年にシャープから発売された「インターネット DE これつくろ!」です。
この「インターネット DE これつくろ!」はインターネットに対応したオーブンレンジです。
簡単に仕組みを説明しますと、まずインターネットにパソコンを繋ぎます。
次にレンジに専用の機器「お料理情報ボックス」を接続して、
これを経由してパソコンからレシピをダウンロードするというもの。
ちなみにこの「お料理情報ボックス」の当時の価格は10,000円だったそうです。
また残念なことに「お料理情報ボックス」のドライバがWindowsにしか対応しておらず、Macintoshでは利用することができなかったそうです。
「インターネットでチン!」というセリフに対して、「へ~?」「は~?」というCM
そのリアクションをするのはよ~くわかります。
ちなみにインターネットに対応した電子レンジはこれが世界初だったみたいです。
さすがITバブル
じゃがいも、大根、キャベツなど8種類の素材については、最初からレシピをプリセットしており、調理を進めることができ、インターネットからダウンロードするレシピは「歳事メニュー」や「離乳食」などの期間が限定されるメニューや、実際に配信されたかは不明ですが、アトピー症患者向けメニューや糖尿病患者向けメニューなどの個別に対応したメニューなどをダウンロードすることができたみたいです。
ここからはこのレンジの残念な点について紹介していきます。
まず、この「お料理情報ボックス」は5つしかメニューを保存できないという点。
毎日使っていこうと考えた場合5つは少ないなと思われます。
(当時の記憶媒体の性能は今と比べると少なかったので仕方ないですが)
次に、パソコンが必要になるという点。
当時のパソコンというと、ほとんどがデスクトップパソコンだったのに加えて、
値段が高いものが多かったのであまり利用する人が少なかったのではないかと
考えられます。
最後に、サービスが終了してしまっている点。
シャープは「シャープスペースタウン」というインターネット関連サービスを運営していたのですが、2006年3月31日でサービスを終了してしまったみたいです。
そして今回紹介した「お料理情報ボックス」はこの「シャープスペースタウン」からダウンロードするシステムだったので、残念なことに現在は利用が不可能になってしまいました。
2022年現在多くの家電がインターネットにつながり、操作ができる時代になりました。そんな時代を想定していたかのようなこのレンジは、さすがシャープ。
目の付け所が違うなと感じさせるレンジでした。
現在ではヘルシオシリーズが人気になっていますが、自動調理やIoTという機能は引き継がれているので、今回紹介したレンジは一概には失敗とは言えないなと思いました。
①"<ニュースリリース用画像データ>-1999年6月15日-".SHARP.1999/06/15(参照:2022/08/21)
(↓文字化けしていますが、リンク先は正常に表示されます)
②"インターネットからレシピを取得 シャープが新型オーブンレンジ発表".INTERNET Watch.1999/06/15(参照:2022/08/21)
③"シャープ、パソコンを通じてレシピをダウンロードできるオーブンレンジ".PC Watch.1999/06/15(参照:2022/08/21)
④"シャープスペースタウン、インターネット接続サービスを2006年3月末で終了".RBBTODAY.2005/12/01(参照:2022/08/21)