皆さんこんにちは。64です。
今回の懐・古・趣・味はUSBメモリが市場に登場する前まで主流だった「MOディスク」についてです。
海外ではZipファイルの普及やCD-Rの低価格化などが相まって、あまり普及しないメディアでしたが、日本では多くの企業や官公庁などで採用されたメディアでした。
また、日本ではMOフォーラムというオリンパスや富士通などのドライブメーカーとソニーや帝人、日立マクセルや三菱化学などのメディアメーカーが共同で設置した団体も存在しました。
このMOフォーラムが設立された当初のニュースリリースには
特に国内でのMOは、メディアがコンビニエンスストアでも買えるまでに普及しており、データの書換え可能な外付け大容量リムーバブルドライブとしてNo.1の普及率で、FDに続く標準媒体となっております。
と書かれており、日本ではフロッピーディスクに続くメディアとして注目されたメディアでした。
このMOディスクには著作権を保護する機能である「メディアID」という機能がついていました。このメディアIDにより、ネット経由で購入したコンテンツを著作権を保護したまま、MOディスクに保存できるようになりました。
このMOディスクは非常に耐久性が高いメディアでした。
まずカートリッジに収められているので中のディスクが傷つく可能性が非常に低いです。また、ディスクの両面もポリカーボネート製の保護層により傷への耐久性が高く、傷に強いメディアでした。
また劣化に対しても強く、紫外線でほとんど劣化しないようになっています。
書き換え回数もHDDを上回る1000万回、データ保持寿命は推定50年から100年と
これまでに開発された光ディスクメディアでは最強と言えるメディアでした。
これだけの耐久性を持っていたMOディスクですが、現在ではほとんどのメーカーが生産終了しています。衰退した原因は「価格」と「容量」にありました。
まず「価格」についてですが、CD-RWの方が安いという点です。2000年代のパソコンには徐々にCDが読み込めるドライブが搭載されていきました。当時のパソコンはCDから直接音楽を取り入れたいという願望やCDを作成したいという願望をかなえられることを強調していました。(ソニーの「VAIO」など)
そのため、MOディスクドライブを取り付けるよりもCDドライブを搭載した方が、メリットが多いため、MOディスクはあまり取り付けされませんでした。
MOディスクを使用する際には外付けドライブが別で必要となり、コストが別でかかることが問題でした。
次に「容量」ですが、大容量であるHDDが登場したため、MOディスクの必要性が無くなったともいえます。
この「価格」と「容量」が中途半端だったため、衰退していきました。
Amazonで調べてみると、現在でも色んなメーカーのMOディスクが販売されています。さまざまな時代のMOディスクが販売されているみたいなので、皆さんもぜひ調べてみてください!
①"MOフォーラム設立".富士通.1999/06/21(参照:2022/10/31)
https://pr.fujitsu.com/jp/news/1999/Jun/21.html
②"メディアIDとは".IODATA.2001(月日不明)(参照:2022/10/31)
③”光磁気ディスク”.Wikipedia.2022/10/17(参照:2022/10/31)
※このサイトはアソシエイトリンクを使用しています。