バーチャル蠱毒やらゲーム部解散騒動やらその他諸々を見て思ったことを書きます。
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当たり前ですが、「個」を最終的にIdentifyするものはその人自身の存在に他なりません。 さらに、「自身」は人格/容姿/名前に分解できます。物理現実空間において、これらは密接に繋がっており、切り離すことは出来ません。
対して仮想現実空間ではどうでしょうか。
容姿と名前は付け替え可能であり、「自身」を表すものは人格のみになります。
企業所属のVTuberの危うさはここに有ります。
従来ならば、どんなブラック企業でも、人の容姿と名前を取り上げることは出来ませんでした。しかしVTuberの場合、アバターと名前の権利を企業側におさえられてしまうと、それが可能になります。
これは「声はいくらでも替えがきく」という状況を作りやすく非常に問題です。
現実には企業側が先にアバターや名前を作ってから、中の人をあてがうという形式が多く、必然的にこのような状況になります。
したがって、VTuberはなるべく個人で活動する方が良いんじゃないかなと思う次第です。企業所属するにしても、予め自身のアバターと名前を持ち、その権利を企業側に渡さない形で契約をする事で、いつでも"転職"ができるようにしておく事が大切です。
長期的な目線における解決策も付記しておきます。
受け手側が、アバターも名前も変わることがあるのは当たり前だという価値観を受け入れることです。
ただし、変わった前と後で人格が同一であることを証明する仕組みが必要になります。