姑獲鳥/産女/孕女(うぶめ)
うーめ
うぐめ
ウバメ鳥(うばめどり)
ウンメ鳥(うんめどり)
おごめ
おんめ
姑獲鳥(こかくちょう)
納得の妖怪
子供を抱いた女性の姿
姑獲鳥(うぶめ)は難産で死んだ女が変化した妖怪です。
もとは子どもを攫う鳥でしたが、徐々に子どもを抱いた女性(母親)へと姿を変えてきました。
『今昔物語集』第27巻では、夜、生臭い河に現れて「子を抱け」と子どもを押し付けてきます。そして、子どもを抱くと「子を返せ」と襲い掛かってくるという話です。
だいぶ錯乱していますね。
また、夜に聞こえる子どもの声を「ウブメ」と呼ぶ地域もあります。
さらに、近年では親を亡くした子どもを親の代わりに育てるという話もあります。
姑獲鳥は通りがかった人に子どもを抱かせようとします。
そして、その子どもを抱くと子どもはどんどん重くなってきます。
その重さに朝まで耐えきったら、子どもが金塊になるそうです。
また、子どもを抱いた人は怪力の持ち主になるそうです。
これについては、姑獲鳥の正体である死んだ母親が、産んであげることができなかった子どもを強くこの世に戻したい、という強い怨念があるためです。
そこでこの世に戻る際の異常な力、つまり出産に伴う大きな力の体現を男に代償として与えることにより、再び赤ん坊がこの世に再生する、と考えられています。
・もとは子どもを攫う鳥
・子どもに対する母性が強い
・子どもの復活を願い、通りがかった人に力を与える