https://www.nikkei.com/article/DGXMZO41772850W9A220C1CC1000/
発車30秒前だから、スロープなどの準備が無理だとして乗車拒否した事件。
他の乗客に遅延などの迷惑をかけるなという意見もあるらしい。
しかし、障碍者差別解消法の趣旨からすると、普通の客が30秒前に来たら乗れるなら、
車椅子も乗れるよう、合理的配慮をするべき。
その解決法は台湾のバスを見ればわかる。
引っ掛け棒で簡単にバタンと下ろせるスロープ。
初めから椅子がなく、椅子を立てなくても、空いている車椅子スペースがスロープのすぐ先にある。
MRT(地下鉄)もすべてホームと車両が同じ高さのバリアフリーなのでいちいちスロープ係を呼んだり、降車駅に連絡してもらったりする必要がない。だから来たらすぐ乗れる。
バンクーバーでは、それどころか、バスのドライバーが運転席から自動でスロープを出し入れできると聞いている。
日本は人件費の高い国として有名だったが、今ではけっしてそうは言えない。駅も、バスもバリアフリー化をしないでいちいち人がスロープを掛けるので、たとえばワンマンバスの運転手には重労働だ。
労働条件としてみると、車椅子が来ると運転手に無償の重労働が課せられるので、内心、アンラッキーと思う気持ちは、心の動きとしてわからないでもない。
会社がするべきことを末端の労働者に押しつけていて、そのしわ寄せはさらに障碍者に行くという構図だ。
日本がいかにバリアフリー後進国か知るべきだ。
超高齢者社会を迎えつつあるという中、バリアフリーを進めるどころか、年金カット、死ぬまで働けという異様な社会だ。
(以下の写真はすべて台北にて)