次は全盲の三上洋さん。
ネット上に見つけた紹介記事で、全盲の方の公務員採用の草分けとなった方だとわかる。
非常にコンパクトな点字版をもっておられ、僕の持っていたカードに点字で僕の本名を書いてくださった。
そのスピードはとても速く、視覚文字で書くのと同じ程度か、個人差によっては視覚文字より早いと言えるかもしれない。
この宴会に招いてくださったK・Jさんによると、点字日本一だそうである。
日本は点字文化の発達している国のひとつであり、日本一であれば、もしかして世界一かもしれない。
ご存じのように点字とは、6つの点の凹凸の組み合わせだけで、すべての音を表す文字表記法である。
世界で最も簡便な表記法であって、それは障碍があろうとなかろうと、手話がもうひとつの言語であるように、もうひとつの表記法として、存在するというべきだと僕は思っている。
(手話はもうひとつの完全な言語であるという論については以下)
僕も学校の授業で基本中の基本を教えたことがある。
市の障碍者支援センターからクラス人数分の点字版を借りて、道徳の時間で学年全体で取り組んだ。
また僕の絵本「ええぞ、カルロス」には、六つの外国語バージョン(日本語をいれると七つ)の他に手話ビデオ、点字本がある。
残念ながら、ネットでは点字本だけは公開できないが(凹凸を手で触って感じることが普通のパソコンでは無理)、七つの言語バージョンと手話ビデオは公開している。
僕は三上さんに読んでもらうために点字絵本を持ってきたらよかったと思った。
点字だけは、あとでネットで見てくださいとは言えない。
音訳DAISY絵本は朗読をネットでも聞けるから、全盲の方にも僕の作品をご鑑賞いただける。
しかし、点字はネットではいくら画面を触っても読むのが無理なので、点字絵本だけは現物を持ってくるしかなかったと思ったのである。
ところが、次に三上さんが取り出したものに、僕はさらに仰天することになる。
それは、なんと、点字パソコンだったのである!
さて、ここまでこのシリーズは、障碍児教育との関連や私の課題意識で、教育・子育てカテゴリーに連載してきた。
しかし、この点字パソコンだけは、三上さんの発言とともにビジネスカテゴリーで紹介したい。
近々書きますので、追いかけてくださる方は、ビジネスカテゴリーに追いかけてください。
後記 ちなみにこの宴会シリーズの番外編、21歳のYUNAちゃんの絶対音感の美についての記事は、さっき、ビューティ部門に出してみました。