とにかく、ALISが取り入れようとしているミュートは、迷惑防止ではなく(広くはそうとも言えるが)カスタマイズのための機能である。
過疎だから、とりあえず全部表示される。
そこから引き算でミュートすることで自分のページをカスタマイズする。
他のSNSでは基本的に、カスタマイズのための機能は、ミュートではなく、フォローだ。
とにかくたくさんの人が参加しているので、フォローしたものだけ表示されたり、お知らせが来る。
特定の書き手、描き手を追う、連載を追うなどにもこの方が便利なことは間違いない。
もしも、たくさんミュートされたら、マイナス評価するという方法が取り入れられたら、どのような弊害があるかについて、もう少し考えを進めよう。
世の中にはニッチな領域というものがある。
専門的な分野、愛好家だけが好むようなディープな?文学、特定の宗教や思想、哲学などなど。
ニッチな記事を書いているとき、少数の熱心なフアンがいても、他の多くの人からミュートされるという可能性はある。
ミュートによってマイナス評価になることを避けるため、ニッチな記事を書かないことにするなら、なんだかいびつな気がする。
あるいはニッチな記事を書く人は評価が低くても仕方ないんだというのがALISの思想なら、もう腹を決めて書くしかない。
あと、横断的な記事を書く人もいる。
僕もグルメ記事やトラベル記事も小説も詩も発句もスマホで写真もあげている。
これを書き手ごとにミュートするなら、いらないものと同時に、たとえばグルメだけは見てもよかったのに出てこなくなったりする。
これも殺生な話である。
ミュート理由を「関心がない」「公序良俗に反する」「誹謗中傷を含む」などに分けることで、単に関心がないのならマイナスにしないという考え方もある。
「公序良俗に反する」「誹謗中傷を含む」などの理由によるミュートが一定数に達すれば、マイナス評価を考えるなど。
しかし、これも派閥的なものが、なにものかをはめようとすれば、はめられるので、何をどう信じたらいいか、評価アルゴリズムとかいうものをよく理解していない自分には、わからない。
いろいろなことをどのようにデザインするのか、見守りたい。