何度か、いろいろな形で書いたが、私は6年前に原因不明の心室細動で13分間、心拍停止した。
死ぬか植物人間であると宣告されていたが、10日後に自発呼吸と意識が戻った。
その後、低酸素脳症の後遺症のため、脳の運動機能に障碍が残り、容易に転倒するようになった。
だが、病院では脳をリラックスさせる薬を成人の一日分量のマックスまで飲まされていたため、病棟内を自在に歩けるまでになり、身体障碍は残らなかったと思いこんでいた。
ところが退院後、長期連用の望ましくない薬を減薬されて処方されていた。
そのことの説明が十分になかったため、指示どおりの分量を飲んでいると、再びよく転倒するようになった。
そしてある日、激しく転倒して顎を打ち、救急車で運ばれた。
頸椎が損傷し、何ヶ月も手足が痺れたままになってしまった。
それで外出には車椅子が必要と判断し、身体障碍者手帳の申請をした。
が、医師の診断書には、高次脳機能障碍と書いてあった。
そのため、来訪した市の障碍福祉室の担当者は、精神障碍の診断書なので、精神障碍者手帳の発行しかできませんと言った。
私が目の前で這って書類を出したりしているのを見ながらよくぞ言えたものである。
「見ればわかると思いますけど、私が必要としているのは、身体障碍者手帳ですよ」
「こちらとしては医師の診断書に基づいてしか手帳を発行できません」
「でも、見ればわかるし、生活に支障を来しているのは、容易に転倒することだというのは事実でしょう。買い物に行くだけで転倒して、頸椎損傷した件についてもお話しました」
「しかし、医師の診断書がそうなってますので」
役所というのは、これだから話にならないのである。
私は市の判断に不服申し立てると共に、府立の高次脳機能障碍について最も権威ある病院に行き、相談もした。((2)で詳しく述べる。)
身体障碍者手帳についての結論を言えば、市が府に判断を仰ぎ、府の専門医らの判断で低酸素脳症の後遺症のために運動機能に障碍が出ているため、身体障碍者手帳の交付がなされた。(ほっ)
さて、高次脳機能障碍の方であるが・・・・。 (つづく)