議論メシオーナーの黒田さんの初書籍「ライフピボット」からの学びを書いてみます。ちなみにこの本は紙がお勧めです!肌触りがいいんです!!
人生100年時代。人生が長期化し、VUCAの時代と言われ、世界はものすごいスピードで変化していく。そんな時代だからこそ、固定的なライフプランに捕らわれず、柔軟に楽しく人生を生きていくために、何をすべきか?を本書では以下の公式を教えてくれます。
蓄積 + 偶然 = 転換
蓄積:将来何かに繋がると信じて今の仕事に真剣に取り組む経験の蓄積
偶然:計画的偶発性理論でいうところの偶発性
転換:ライフピボット
様々な真剣に取り組む経験を蓄積しておくことで、隣接可能性を広げることができます。本書では、3つの蓄積を推奨しています。
価値を提供できるスキルセット
広く多様な人的にネットワーク
経験によるリアルな自己理解
詳細は本書に見てほしいですが、確かに、誰かのためになるスキル、人との繋がり、徹底した自己理解が蓄積されていけば、なにかできそうです。
本書ではハニカムマップ(六角形の蜂の巣のような形をした経験を書いたマスを繋げて作るスキルマップ)で可視化し、分析して、優先順位をつけて、選択していくことを推奨しています。
偶然に関しては、計画的偶発性理論の5つの行動特性によって、偶然を味方につけるということが推奨されています。このテーマは前に書いているので、こちらを参照ください。
本書では、金銭という報酬だけでなく、3つの蓄積を得るということも報酬としています。これに加えて、4つの報酬を定義しています。
ポジティブ感情
達成
没頭
意味
これはポジティブ心理学のPERMAモデルから来ているようです。
報酬というと、金銭を考えますが、3つの蓄積、4つの要素も報酬であると考えた場合、人は何のために生きているんだろう?という哲学的な問いについても、答えていると思いました。家族が生活していけるだけの金銭と、自分の人生を生きているという感覚が大事だと改めて感じました。
本書では何歳でもライフピボットができると書かれています。マインド自体は賛成なのですが、スキルを身に付けたいと思っても、年を取ると視力、聴力など肉体的な衰えは必ず起きます。加えて、企業などでスキルを習得したいと思っても、年齢制限に引っかかってしったり、若者優先で選考から漏れたりなど、選択肢が少なくなってきます。そして、今やらないと!という意識が他の何か別なもので阻害されるという経験をされている方も多いと思います。
そんなとき、前にもちょっと書きましたが、私が考えるのは「言語化」です。こうなりたい!とか、こういう生き方をしたいとかを言葉にしてみることです。スキルを身に付けたい!となぜ考えたか?解像度をあげて言葉にしてみることです。これにより客観視でき、また、他人が理解できるようになりますので、助言を得ることができるので、解像度がどんどん上がっていきます。そして、言語化した内容に至る手段をいくつか考えて、ひとまずやってみます。あくまでも自分のペースで。そうこうしているうちに、言語化した内容がアップデートされていき、自分のなりたい自分に近づけるじゃないかと思います。
本書の他書との違いは、蓄積にしろ、ピボットにしろ、徹底的に敷居を下げてくれているところだと思います。マインドセット、蓄積の具体的方法、ピボットの種類などなど、「そうだよね。でも…頭では分かっているけど…」みたいな書籍は世にたくさんありますが、「このくらいならできる」と思える方法が盛りだくさんなんです。また、既にピボットを繰り返している方は、自身の行動・思考を言語化することで新たな可能性を見つけることができる!ような気がします。