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ALISの法的問題点(国内ICOが行われない理由)

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  • bitlawyer
  • 2018/05/01 02:30
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ALISトークンの法的問題点について,運営主体からは以下のような見解が示されている。

https://medium.com/@alismedia/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BA%BA%E5%90%91%E3%81%91%E3%81%AEico%E5%91%8A%E7%9F%A5%E3%82%92alis%E3%81%8C%E6%B1%BA%E6%96%AD%E3%81%99%E3%82%8B%E3%81%BE%E3%81%A7%E3%81%AE%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%BC-cc83916bf626


要するに特段の問題点はないということである。


しかしながら,上記文中にもあるように,1つの見解にすぎないものである。

かかる見解が主流であれば,国内ICOが活発化するはずであるが,そうはなっていない。

通貨,デジタルトークン等名称の如何を問わず,暗号通貨周辺領域について,法整備は後追い的であり,未だ方向性すら未知数である。

上記文中に

EthereumとALISトークンは相互に交換できない

とあるが,以下のとおり,交換はできるというべきではないだろうか。国内では交換不可能ということだろうか。記事作成時(あるいはICO時点)においては交換不可能であったということだろうか。

https://coinmarketcap.com/ja/currencies/alis/#markets



そもそも,資金決済に関する法律第2条第5項は,以下のように定める。

この法律において「仮想通貨」とは、次に掲げるものをいう。
一 物品を購入し、若しくは借り受け、又は役務の提供を受ける場合に、これらの代価の弁済のために不特定の者に対して使用することができ、かつ、不特定の者を相手方として購入及び売却を行うことができる財産的価値(電子機器その他の物に電子的方法により記録されているものに限り、本邦通貨及び外国通貨並びに通貨建資産を除く。次号において同じ。)であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの
二 不特定の者を相手方として前号に掲げるものと相互に交換を行うことができる財産的価値であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの

ALISについては,確かに国内では交換不可能であるが,海外では可能である。そのため,資金決済に関する法律第2条第5項2号に該当して「仮想通貨」にあたるように思える。

ただ,資金決済に関する法律第2条第5項2号には問題があるようにも思える。

ALISがそうであるように,暗号通貨周辺領域のトークンのようなものは,後にいずれかの取引所に上場する可能性を内在していることから,資金決済に関する法律第2条第5項2号の解釈如何では(その可能性があれば足りるとする解釈を採るならば),結局のところ,すべて仮想通貨となってしまうことになる。

運営主体としては,発行時に交換不可能であれば足りると限定解釈したいところだろうが,文理上困難なように思える。


仮に,「仮想通貨」にあたるとなれば,次に,資金決済に関する法律第2条第7項により,「仮想通貨交換業」にあたるとして,その販売等について,登録が必要(同63条の2)ではないかが問題となる。

この法律において「仮想通貨交換業」とは、次に掲げる行為のいずれかを業として行うことをいい、「仮想通貨の交換等」とは、第一号及び第二号に掲げる行為をいう。
一 仮想通貨の売買又は他の仮想通貨との交換
二 前号に掲げる行為の媒介、取次ぎ又は代理
仮想通貨交換業は、内閣総理大臣の登録を受けた者でなければ、行ってはならない。


この点については,反復継続しないから「業として」ではないなどと主張することも考えられるが,「業として」とは,営利目的や反復継続性の有無を問わず,事業として行うとも考えられることから,無理がある解釈のように思える。


結果,ALISトークンのICOは,「仮想通貨」の「販売」であったから,「仮想通貨交換業」の登録が必要であったと評価される可能性がある

これが,国内ICOが活発化しない理由であると考えている。

そうなった場合(法の規制に反しているとされる場合)どうなるかは,反響があるなら,別稿で考えてみたい。



ALISトークンについて,上記リスクがあることは明らかな事実であると考えてはいるが,先陣を切って挑戦し,かつプロダクトをローンチしていることはこの上もなく評価したい。

筆者は,ALISトークンが法的問題を乗り越えて成功して欲しいと願うものである。


以上

公開日:2018/05/01
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