暗号通貨の時価総額を他の資産と比較する

ブロックチェーン・ジャパン
2022/12/31 07:46

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時価総額は、企業の価値を迅速かつ容易に推定する方法として知られています。企業の価値を評価し、同じセクターの2つのビジネスを比較したり、投資のリスクを推定したりするために使用できるため、投資家にとって重要な指標となっています。

株式市場の投資家は、時価総額を考慮する必要があります。一方、暗号通貨の投資家は、異なる課題に直面しています。企業の株式全体の価値は、投資家がバランスの取れた投資ポートフォリオを確立し維持するのに役立つとしても、専門家はそのような基準が暗号投資家に正確に適用されないとされています。

暗号通貨の時価総額とは？

暗号通貨の時価総額は、流通しているコインの総数と各コインの現在の価値を掛け合わせることで決定されます。

例えば、ビットコインの現在の時価総額は、流通しているビットコインの総数（約1910万枚）に現在のビットコイン価格を掛けることで算出されます。時価総額は、ビットコインの価格に応じて定期的に変動します。

例えば、ビットコイン（BTC）価格21,661ドルに総供給量1910万枚を掛けると、約4142億円になります。

イーサリアムは価格が2,000ドルの時の時価総額が約2,280億ドルで、流通量は約1億2,000万個です。イーサリアムの方が多くのコインを流通させているにもかかわらず、時価総額は低くなっています。

時価総額は、現在の市場価格から資産の価値を評価するものです。これに対して、市場価値とは、投資家がある資産に見出す価値のことです。また、時価総額という言葉は、上場している資産の時価総額を表す場合にもよく使われます。

なぜマーケットキャップが重要なのか？

暗号通貨の価格は、人々がその価値を測定することができる1つの方法です。時価総額は、投資家が完全なストーリーを伝え、様々な暗号通貨の価値を比較するために利用する指標です。これは、暗号通貨の成長の可能性や、他の暗号通貨と比較して購入しても安全かどうかを判断するために使用することができる重要な指標です。

マーケットキャップを使用して、ある暗号通貨の全体的な価値を他の暗号通貨と比較することができ、投資に関するより良い教育を受けた判断を下すことができます。

資産の時価総額の正確な意味とは？

資産の時価総額は、市場における現在の価格に基づいて、その全体的な価値を評価したものです。これは、対象となる資産の種類に応じて、さまざまな方法で計算されます。

貴金属の時価総額を決定する場合、その金属の価格に、現時点までに地球から抽出された金属の量の推定値を掛けます。この推定値は毎年修正されれる仕組みです。株式の場合は、現在流通している総株式数に株価を乗じて算出されます。

時価総額で上位の貴金属

1ビットコインの価格と金の価格を比較することで、ビットコインの価格が1オンスの金のコストを超えたのではないかと考える人もいるかもしれません。しかし、1ビットコインのコストと1オンスの金のコストを比較することは、必ずしも最適な比較の基準とは言えません。これまで採掘された金をもとに、金の時価総額を試算すると、約11兆3,000億円となる。2022年1月1日現在、ビットコインの時価総額は約9021億ドルであり、大きな差があることが分かるでしょう。

コスト比較に話を戻す。資産は価格だけでなく、時価総額が重要である。それに対して、金は何世紀も続く価値を保存するための手段です。

金の時価総額は11兆3000億ドルで、暗号通貨業界よりも比較的に大きいです。一方、「デジタルゴールド」と呼ばれることもあるビットコインは、金よりも時価総額がずっと小さくなっています。

暗号の時価総額は価格のボラティリティを決定するのか？

ビットコインは基本的に、特定の創業者、組織、企業に関連しない唯一の暗号通貨です。サトシ・ナカモトというペンネームの人物によって開発されたにもかかわらず、この人物が誰であるかは誰も知りません。このことは、様々な暗号資産が、投資家が分析できるいくつかのデータポイントを提供することを示しています。

例えば、イーサリアムの共同創設者であるVitalik Buterinの発言はすべて消化され、イーサリアムの時価総額に影響を与える可能性があります。

市場評価額が10億ドル未満の一部の代替暗号通貨は、取引量の少ない株式と同様に、より高いボラティリティと価値の変動を受けやすくなっています。

不動産、株式、暗号通貨の時価総額

世界の不動産市場の規模は、世界のGDPの約4倍、約340兆ドルと言われています。暗号通貨の時価総額と比較すると、世界の不動産市場価値は、全ての暗号通貨を合わせた時価総額の何倍にもなります。とはいえ、現在約122兆ドルの価値がある世界の株式市場と比べれば、暗号はまだまだ小さな市場です。暗号通貨市場の総額は桁違いで、それでも14兆ドルの価値を持つ欧州連合の株式市場や50兆ドルの価値を持つ米国の株式市場を超えなければなりません。

世界のGDPと暗号通貨市場の時価総額

一国内で生み出された製品やサービスの価値は国内総生産（GDP）として知られており、暗号通貨市場はこの数字とよく比較されます。暗号通貨時価総額は、メキシコ（1兆1510億ドル）とインドネシア（1兆150億ドル）の中間くらいで、トップ20に位置づけられるでしょう。

同じ日付で、大きく離れている国は、日本（4兆874億ドル）、中国（12兆2230億ドル）、米国（19兆5940億ドル）である。一方、ビットコイン単体では、オーストリア（4170億ドル）のすぐ上で、トップ26に食い込むことができると考えられます。世界の債務残高が過去最高の226兆ドルに達し、まったく達成できない状態であるにもかかわらず、暗号通貨の市場評価額は、最近1兆1510億ドルで推移しているメキシコのそれに非常に近いものがあります。2021年の米国の財政赤字は2兆7700億ドル、米国の学生負債の負担は1兆7000億ドルと推定されています。

現在流通しているすべてのビットコインの総額は、ノルウェー、オーストリア、アラブ首長国連邦など数カ国の国内総生産を上回る規模です。

世界のトップ産業、株式、暗号通貨市場の時価総額

2022年1月の時価総額が2兆9800億ドルであるアップルは、世界で最も価値のある上場企業です。2位のマイクロソフトの時価総額は2兆5100億ドル、3位のアルファベットの時価総額は2兆ドルに迫る勢いとなっています。2022年1月1日、全暗号通貨の時価総額は約2兆2500億ドルだった。他の世界的な産業と比較すると、暗号通貨産業もトップ10で2017年を終えています。

ピーク時（2021年11月）には、全暗号通貨の時価総額が自動車製造（3兆ドル）にほぼ追いついたとはいえ、暗号通貨ビジネスは石油・ガスの探査（4兆6千億ドル）や食料の生産（5兆ドル）にはまだまだ及びません。

2021年1月に発表されたレポートによると、世界の金融サービスビジネスは、トップの時価総額が22兆5000億ドルであり、依然として達成できていない。最後に、暗号通貨の時価総額は、世界中で最も優れた業績を上げている株式と比較すると、世界のトップテクノロジー企業の時価総額に驚くほど近いのです。

ShibaがDogecoinと競い合い、トップミームコインに浮上

2020年8月1日、Shibaトークンの導入が公表されました。この日、1兆個のトークンがミントされています。イーサリアムの創業者であるVitalik Buterin氏は、Shibaの創業者からトークンの半分近くを受け取りました。同じようなミームコインであるDogecoinを含む暗号通貨の大半は、独自のブロックチェーンを持つ分散型通貨です。一方、Shibaは少し仕組みが違っており、コインではなくトークンです。イーサリアムのブロックチェーンがShibaの基盤になっています。DOGEやBTCといった著名な暗号通貨が別のブロックチェーンを持つように、トークンとコインは同一ではありません。

Dogecoinの総供給量は1,327億コインで、最近では1コインあたり0.08ドル強で取引されており、時価総額は100億ドルを超えています。Dogecoinの時価総額はShibaより大きいですが、総供給量はShibaの方がはるかに大きいものとなっています。Shibaの流通量はおよそ549兆円で、最近の価格は約0.00001545ドル、トークンの実際の価値は約90億ドルです。2022年までにDOGEはその栄光から転落し、ピーク時（0.73ドル）から80％以上の価値を失ってしまいました。

Shibaは、より多くの投資家を惹きつけるために、Shibarium L2 solutionを市場に導入する準備を進めています。しかし、その遅れのため、投資家はローンチの妥当性を懸念しています。また、開発者は市場供給量を下げることでコインの需要を高める「Shibburnコンセプト」を確立しました。2022年、これらの施策により、暗号通貨の価格は上昇すると予想されます。

まとめ

過去6年間の驚異的な上昇にもかかわらず、暗号通貨は伝統的な資産クラスと比較して、まだ時価総額が小さいのが現状です。具体的には、現在米国株式市場で最も時価総額の大きい上場企業であるアマゾンと比べても、その時価総額はまだ小規模だと言えます。とはいえ、暗号通貨は、ここにとどまる新しい資産クラスとしての地位を、公に宣言することで検証しています。まだ早いとはいえ、初めてこのマイルストーンに到達しそうになった2017年から、かなり成熟しています。暗号通貨はまだ非常に不安定であり、簡単に怖がる人には向かないが、第一次強気相場に伴うリスクを軽減しているのです。

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