どうもこんばんは。
新米心理カウンセラー・あぶです。
今回は、心理療法の1つである「役割演技法」(ロール・プレイング)をご紹介します。
役割演技法(ロール・プレイング)
仮想的にある状況を設定し、即興劇のようにしてその中で特定の役割を演じさせる心理療法的技法の1つ。その即興的演技は参加者相互や観察者の批判によって、よりふさわしい演技へと改善される。
—— コトバンク・ブリタニカ国際大百科事典
これは簡単にいえば、親子、夫婦などの関係が破綻をきたした時などに、立場を換えてその役割を演じさせると、互いに相手の立場が理解できるようになり、本来の関係を取り戻す、というものです。
『なぜ、この人に部下は従うのか(新装版)』の著者で、社会心理学者の渋谷昌三氏は、この役割演技法は、会社の規律を守らない「困った部下」の勤務態度の改善に利用できるといいます。
例えばある営業部では、仕事をさぼることの多い社員を、新人を中心としたチームのリーダーに抜擢し、指導させた。するとその社員は、次第にリーダーとしての責任を自覚するようになり、新人教育にも成功したという。
経験を積むことは、いわば役割演技をしていることである。仕事をさぼる部下でも、責任のある地位につけて経験させると、立派にその役割を果たせるようになるものだ。
「本当に、こんなにうまくいくのか?」と、思わず疑ってしまう事例ではあります。
ただ、もしも成長が見られない部下、口だけで改善のない後輩がいて指導に困っている方であれば、思い切って責任ある役割を与えてみるのも手かもしれません。もしかすると、期待以上の成果を上げてくれるかもしれませんよ。
ではまたー。