
やさしいDeFiとかTwitterでオプションの話がピョンピョンするときがあるんですけど、結局ルールがよく分からなくてえーっとコールが何でどうすると儲かるやつで~って見ていると話に追いつけないわ別のことしちゃってどうしようもなくなっちゃうわで困った困った小松菜奈なのでこの機会にアウトプットをALISに出しながら勉強をしていこうぜってプロジェクト。
決まった期日(まで)に決まった値段で株やトークンを買ったり売ったりする権利。
Call:チケットに書かれた値段(行使価格)で買う権利
Put:チケットに書かれた値段で売る権利
オプション市場:買う権利(Call)と売る権利(Put)を売り買いする場所
買う権利や売る権利を買ったり売ったり(ロングしたりショートしたり)するよ。
[市場価格の動きと買う権利、売る権利の価格の動き]
市場価格が上昇→買う権利の価格が上昇、売る権利の価格が低下
市場価格が低下→買う権利の価格が低下、売る権利の価格が上昇
これを踏まえて
買う権利をロング(買う)→市場価格が上昇すると、買う権利が高くなるので儲け
買う権利をショート(売る)→市場価格が低下すると、買う権利が低下するので儲け
売る権利をロング→市場価格が低下すると、売る権利が高くなるので儲け
売る権利をショート→市場価格が上昇すると、売る権利が安くなるので儲け
基本はこれ。
期日(満期)になった買う権利/売る権利の行方
買った買う権利、売る権利が期日になった場合(もしくは期日までに)、そのオプションを行使するのか=チケットを使うかどうかを決められます。権利なので。
買う権利の行使:買う権利を売った人は買う権利を買った人にその金額で株やトークンを売らなければならない。
売る権利の行使:売る権利を売った人は売る権利を買った人からその金額で株やトークンを買わなければならない。
買う権利・売る権利の無行使:オプションで買う/売るよりも市場で買う/売るの方が儲けられる場合、権利は行使されません。
つまり買う権利の場合、チケットに書かれた金額より市場の価格が安ければわざわざそのオプションを行使して買う必要はなく、またそのオプションを行使されたとしてもオプションを売った側は市場から仕入れてそのまま売ればいい儲け。
売る権利の場合はチケットに書かれた金額より市場の価格が高ければわざわざそのオプションを行使して売る必要はなく、またそのオプションを行使されたとしてもオプションを売った側は売る権利行使で手に入れたブツをそのまま市場で売れば儲け。
権利が未行使だとオプションを買ったお金が丸損で、売った側は丸儲けですね。
ただし権利が行使されると買った側はガッポッポにある法師で、売った側はシクシク悲しみの翁です。
なので公平なゲームです。
オプション、つまり買う権利と売る権利はネタ元、株価とかトークンの価格とあんまり関係ない。ただの売ったり買ったりする権利であって株やトークンそのものではないから。
じゃあどうやってオプションの価格(価値)をつけるのか/つくのか。
株価が100円の時、90円で買える権利は10円の価値があるよね。
90円で売る権利は価値がないよね。
逆に110円で買う権利は価値がなく、110円で売る権利は10円の価値がある。
同じく株価が100円の時、90円で売る権利は価値がないけど、権利行使日(満期)にこの株価が80円になるなら10円の価値があるよね。
80円になったら90円で買う権利の価値はなくなるね。
まあ未来のことは分からないけどブラックショールズとか使ってええ感じに、ね。
満期までの期間が長いほど有利になるチャンスが増えるので価値はあがりやすい。
この2点を踏まえてオプションの価値およびオプションの価格(プレミアム)が決まる。
1. レバレッジがかかる
100株取引するとなると100株分のお金が必要だけど、100株買う権利または売る権利となると行使されたときの価格差分のお金が動くだけなので。
2. 保険
確実にこの価格で売りたいというのが保障されているので、現物の価格がめちゃくちゃ下がった時の保険になる。
3. 売ったものがゴミになる
市場価格が100円のときに80円で売る権利を売ったしたとき、満期に80円以上だと売る権利の価値がゴミになるので、80円で売る権利を売った分のお金が儲かる。
現物を使ってリスクヘッジ可能。現物を持ちながら買う権利を売るときを考える。市場価格が100円のときに110円で買う権利を売るとき、市場価格が100円以上になった場合、110円で買う権利が行使されるが現物があるので、現物の現金化とほぼ同じ。市場価格が110円より下ならばこんなゴミ権利は行使されないので売った分が儲け。
4. ボラティリティを利用できる
ボラティリティが大きいほどオプションの価値が高い(最終的な値段が予測できないので)。反対に、ボラティリティが小さいときは行使されない値のオプションを売れれば儲けになる。
5. 金儲けのチャンスが増える(オプションの組み合わせで色々な戦略で取引できる)
いいことです。
オプショントレーダーがまず最初に頭に叩き込まれる最重要な式だよ。
・同じ限月
・同じ行使価格
・期日にのみ権利の行使が可能(ヨーロピアン型)
で成り立つ、買う権利 Callと売る権利 Putの関係式。
*ヨーロピアン型の反対に、期日までならいつでも権利行使可能なアメリカン型もある
導出
株価 S
行使価格 K
買う権利の値段 C
売る権利の値段 P金利や配当はなし
オプション行使で売買しなければならない株の枚数は1とする
2人のポートフォリオ、手持ちのカードを考える。
Bob「行使価格 Kの買う権利 1つとK 相当の現金」...C+K
Alice「行使価格 Kの売る権利1つとその株 1つ」...P+S
これが満期になったとき
①買う権利を行使するパターン(株価 S > 行使価格 K)
Bob:現金相当 Sの価値
買う権利の行使
Alice:現金相当 Sの価値
売る権利の放棄
②売る権利を行使するパターン(株価 S < 行使価格 K)
Bob:現金相当 Kの価値
買う権利の放棄
Alice:現金相当 Kの価値
売る権利の行使
ということで株価がどう動こうとも満期に二人のポートフォリオは同じ価値になるので、元々のポートフォリオも同じ価値、これがCall-Put Parity
C+K = P+S
株価 S
行使価格 K
買う権利の値段 C
売る権利の値段 P金利や配当はなし, ヨーロピアン型, 同限月, 同行使価格
買う権利を買う=現物を買って売る権利を買う
C = +S-K+P
売る権利を買う=現物を売って買う権利を買う
P = -S+K+C
ということ。本質的に買う権利を買う=売る権利を買う。
同じく本質的に買う権利を売る=売る権利を売る。
続いて、このCall-Put Parityの式を現実の形に近づけていく。
金利とは...現金や相当する資産を預けているだけで増えるお金、女子高生
配当とは...株を持っているだけでもらえるお金
買う権利 Callのオプションが満期を迎えて権利行使をするとき、行使価格 Kのお金が必要。
このお金は金利で運用が可能。
基本的に世の中の金利は複利なので、複利での金利を考える。
現在のお金 M
1年の金利 R
1年間で金利がもらえる回数 N
満期までの時間(金利が付く期間) T(年)
とおく。金利を受け取るたびに再投資を行うとする。
T年目のお金をM(T)と置けば、初期のお金、元本はM(0)と書ける。
1回の金利で得るお金, 利息は M(R/N) となる。
1年でM(1)=M(0)×(1+R/N)^N
T年経過すると M(T)=M(0)×(1+R/N)^NT
通常、金利は1日ごとに付くのでN=365=十分に大きいと考える(N→∞)と
M(T)=M(0)×e^RT (eはネイピア数)
となる。
逆算して、満期に行使価格 Kと等しいお金を持つとき、現在のお金は Ke^(-RT)と表すことができる。
Put-Call Parityは
配当金をDとおくと、満期でのAliceのポートフォリオはDだけ増えているはずである。Put-Call Parityに従い、二人の手持ちが釣り合うようなPutとCallを作るとすると
が成り立つ。
初期 満期(S>K) 満期(S<K)
Bob:C+K+D → S+D K+D
Alice:P+S → S+D K+D
逆に成り立たない場合、PutかCallのどちらかが一方的に有利。
C+Ke^(-rT)+D=P+S
株価 S
行使価格 K
買う権利の値段 C
売る権利の値段 P
金利 r
満期までの期間 T
配当 D
ネイピア数eヨーロピアン型, 同限月, 同行使価格
また配当 Dを金利がもらえるものにした場合、その合計は
D=Σ(i=1)(Di×e^(-rTi))
i番目の配当 Di
i番目の配当を貰ってから満期までの期間 Ti
とおける。
K-Ke^(-rT)-D は満期にKになるお金から現在のKの価値、つまり利息による利益と配当Dを引いた値である。
これをr/cとおいて式変形すると
左辺は行使価格KのCallを買ってPutを売るのに必要なお金。
もしそんな戦略を取った場合、満期にS>Kならば手持ちのCallが発動して行使価格Kで株を入手、売ったPutは発動しないので丸儲け。
S<KならばCallは捨てて、売ったPutが発動そて行使価格Kで株を入手。
と、つまるところ行使価格Kで株を手に入れるためのお金である。
このときの損益はS-Kで表現できる。
右辺との差であるr/cは、満期に株を行使価格Kで手に入れるまでに得られる利息の利益と満期まで株を持っていれば得られたであろう配当の損の合計である。
つまるところr/cは現物株を持っていないで現金など金利が付くものを持っていれば得られたであろう利益のことであり、現物株を保有するコストともいえる(コストオブキャリー)。
そこで行使価格Kの買う権利 Callにおける実質的な株価は S+r/c といえる。










