今年の冬を東南アジアで過ごそうと決めた理由の一つはタイでの運転免許の更新(上手く行かなかった)ともう一つはこのインドネシアのジャワ島で5月にあるワールドレインボーギャザリングに行くことだった。
旅の流れは流れるべくして流れ、僕たちは4月の中頃にはあの有名なバリ島にやって来た。
バリ島の美しい写真といい噂は旅人の間でも大きく広まっていて、僕の行ってみたい場所の上位にランクインしてたんだけど、実際に来てみた正直な感想は一言 ”がっかり” だ。
インターネットでバリ島の記事を探すと良いことばっかり書いてると思うけど、この記事は経験豊かな旅人だから感じてしまうがっかり感について書くので、読みたくない人は読まないでください。
がっかり感の大本はコマーシャリズム、資本主義ツーリズムによる陳腐化といった部分。
先進国からバリ島だけにバケーションに来たツーリストは感じないのかもしれないけど、東南アジアを長く旅している者からするとバリの物価が他所と比べて異常に高い。
外国人向けのものが高いだけなら良いんだけど、ローカル向けサービスや商品には外国人が近づきにくいように上手いこと仕組まれている。
例えばバリ島の空港に着いてツーリストの中心地ウブドに行こうと思い、ツーリストインフォメーションで情報を聞くと、国営の空港のくせに公共バスへの行き方を教えてくれず、タクシーを使えと言う。
もちろんそのタクシーはボッタクリの値段。
それでも先進国から短期バケーションに来る人には気になるような値段では無いのだろうけど、東南アジアを長期で旅する者には手が出にくい値段。
なんとかネットで調べてクラクラバスという日本のJCB経営のバス会社が比較的安いとの情報を得て、そのバス停への行き方をツーリストインフォメーションで聞いても情報規制されているようで、利用方法を教えてくれない。
仕方ないので自分たちでなんとかローカルバスを乗り継いでクラクラバスのバス停まで向かい、なんとか一応目的地のウブドに着いた。
ウブドという街はアーティストがいっぱいいて70年台からのヒッピーの聖地だという噂を聞いていたので、満を持して行ってみたら、巨大観光産業に完全に乗っ取られていて、まるで原宿の中心地を歩いているよう。
原宿的な場所や高級レストランには全く興味が無いのでローカルマーケットで地元の野菜を買って自分たちでのんびり過ごそうと思いマーケットに向かう。
だがマーケットの店主達から見ると僕たちはただの金づる、押し売りとボッタクリの嵐で、ますます嫌な気分に。
インドのデリーを思い出すような激しい押し売りとぼったくり。
インドだと、まだまだアホっぽさや要領の悪さがあって、そこが逆に可愛いのだけど、バリは頭がよく、要領よく笑顔とともにぼったくってくるので、なおさら気分が悪い。
初めて来るバリ島には色々と期待してたんだけど、この島で楽しむことは諦めて3日ほど滞在してすぐにジャワ島に向かうことにした。
空港からだけでは無く、別の島への移動に関してもバリ島のローカルピープルは嫌な感じで、誰もバス乗り場については知っていても教えてはくれない。
どうやら地元の人達の談合みたいな物が裏であってツーリストにはバス停の場所を教えずにタクシーを勧めろというお達しがあるらしい。
散々あっちこっちに振り回されたあとになんとかジャワ島に向かうローカルバスステーションまでやって来た。
窓口がいくつかあり、売り子次第で値段が違ってくるようだ。
いくつかある中でも中学生くらいの男の子の売るチケットが他より安い模様。
早速彼から買おうとすると、ガラの悪そうな窓口に所属していないチケット売りが数人集まってきて、男の子を睨みつけ、安いチケットを売らさず、自分たちの持ってる高いチケットを売ってこようとする。
このあからさまで卑劣なボッタクリのやり方に流石に腹が立って、チケット売りたちに抗議をする。
既に腹が立っていたので怒鳴り合いの喧嘩になりかけたが、最終的には別の窓口のどっしりとしたおばちゃんから同じくらいの安い値段でチケットを買うことができたんだけど、バリ島の思い出は最後まで嫌な感じになってしまった。
多分、ローカル的な旅をしようとせずリゾートでの快適なバケーションを求める分には最高なんだろうけど、求めていたものと現実とのギャップにがっかりしたと言う話でした。
つづく。。。
次回は、ジャワ島では英語が全く通じず混乱しながらもレインボーギャザリングの近くの町までたどり着く。そこからは大嵐の中、砂利の山道をバイクで走り抜け、なんとか近くの村までたどり着く話。
インドネシア、バリ島のがっかり感とジャワ島の村人の美しさ2(現在019)
(この記事は2017年9月9日に自身のブログに投稿した物を加筆修正してアリスに再投稿したものです。)
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