熊本県の阿蘇のカルデラの外側に”免の石”と呼ばれている不思議な石があります。
数万年前の大噴火で飛び出した噴石が、偶然洞窟の割れ目に挟まってできた岩だそうです。
岩の間にわずか5cmほど引っかかっているだけで、何万年もの間宙ぶらりんな状態を保っていた石です。
落ちそうで落ちないため、災いを常に免れているという意味を込めて”免の石”と名付けられました。
決して落ちない石ということで、受験合格の祈願や選挙の当選祈願などに人気の岩だったそうです。
しかし2016の震度7の熊本地震の時に、数万年落ちなかったこの石がついに落下しました。
絶対に落ちない石伝説は終わったのですが、石がなくなった洞窟の空洞の形が猫のように見えると話題になったのだそうです。
この場所まではトレッキングで行くことができます。
ここを目指すためには途中で私有地を通らなければいけないそうで、ガイドさんに同行してもらう必要があります。
山道の入り口には、鳥の小塚という丘があります。
この日はとっても清々しい青空でした。
丘の上から山肌を眺めると、
はるか遠くの山肌の割れ目に洞窟が見えます。
ですがここからでは猫の形には見えません。
丘を降りていよいよこの洞窟を目指して山道を進みます。
苔がいたるところに生えていて美しい。
途中ロープで伝っていかなければ登れない場所など、かなりの冒険気分を味わえる場所です。
なんだか異世界に吸い込まれそうな山道を進みます。
異世界に吸い込まれそうになりながらも、しばらく登り続けると、
巨大な岩を発見。
これが”免の石”です。
熊本地震で山肌の割れ目から落下した後、100mほど転がり落ちて山の中腹に止まりました。
完全に落ちないで中腹で止まったということで、いまだに受験の滑り止めのご利益はあるそうです。
その後も山を登っていくと、
ようやく洞窟が見えてきました。
この先は急角度のハシゴを登っていきます。
ついに入り口に到着。
洞窟の中に入って振り返って外側を見ると、
見事な猫型の空洞から、外の世界を見渡すことができました。
まるで猫の中に世界が収まっているようなそんな光景でした🐈
空も雲も山も街も猫の中にあります。
やはり猫は偉大です😆
阿蘇地域には免の石以外にも猫に由来する場所があります。
奥に見えるギザギザの山は根子岳。
猫岳とも呼ばれるている山で、ここには猫の王が住んでいるという伝説があるのだそうです。
そして猫たちが7歳になると、修行するためにこの山に登ると言われています。
いったい猫たちはどんな修行をしているのかとても気になるところです。
いつかこの山に登って猫たちの修行を見てみたいものです🐈