
ひさしぶりのALIS🐈
今年はなかなかエネルギーが湧かない日々。。
自分の行動や態度にひどく失望し絶望するようなことも多かったです。
そんな自分を正当化することで、周りの人を傷つけることもありました。
自分というものを掘り出し、えぐり出す必要を感じていました。
過去そんな変容の時は巡礼の旅に出かけることが多いです。
これまで2度ほどスペインへ巡礼の旅に出かけ、その後転機をむかえました。
北部スペインを東から西へ横断し、聖地サンチアゴを目指して900キロほど歩くものです。
今年は諸事情でスペインは難しい感じでした。
そこで以前からやってみたかった四国の八十八のお寺をめぐる遍路旅をすることにしました。
今回四国をめぐり、来年の早い段階では改めてスペインの巡礼に出かけて、数ヶ月かけて自分を内側から変容させようと思っています。
日々数十キロ歩くことはかなりの浄化効果があり、ふとした拍子に心の内側深くにアクセスできる瞬間があります。
特に今まで見ないようにしていた無意識の行動やパターンをえぐり出して、ひたすらに自己と向かい会おうと思いました。
これまでの自分の在り方への贖罪でもあります。
道中は数人の外国の方とも仲良くなり、宿の手配などを手伝いながら歩きました。
こんな一期一会の出会いからも、学ぶことが多くありました。
四国に出かけたのは10月下旬から12月にかけてです。
徳島の一番札所霊山寺から、88番札所大窪寺まで約1200キロの旅。
金剛杖という杖を持って歩きます。その杖には空・風・火・水・地の五大元素を表すサンスクリット語が刻まれています。
自分にとって杖を使って3本足で歩くというのも大きな象徴的な意味を持っていました。
これから時々お遍路旅の中から印象に残ったことを記事にできればと思っています。
お遍路巡礼を始めて5日目。
この日は第20番札所鶴林寺、21番札所太龍寺に行く予定でした。
それぞれのお寺が山登りなので、一度鶴林寺まで登りそこから下山して、再び太龍寺に登り下山するというお遍路巡礼の中でもかなりの難所です。
かなりヘロヘロになりながら太龍寺に到達した時には既に16時を超えていました。
さらに太龍寺から山を下り、その日に予約していた”ほたるの宿”という巡礼宿まで歩かなくてはいけませんでした。
山を下る道は、車道を通って行く道と”かも道”と呼ばれる山道に分かれていました。
どちらでも宿まで行けるようなのですが、念の為宿のご主人に電話をしてどちらがいいか聞いてみると、かも道を勧められました。
かも道を歩き始めて1時間ほどは楽しい山道が続くのですが、次第に日が暮れて真っ暗になりました。
ですがなかなか山道の終わりが見えません。スマホの明かりだけを頼りに不安な気持ちでひたすら山を降ります。時々竹の根っこにつまずいてハッとさせられたりしながら、ただただ山を降ります。
歩いていると宿のご主人から着信がありました。
どうやら山道を勧めたこと後悔しているようで、本来なら日没の時間は車道を通っていくべきだったようなのです。
とは言っても既に山道のど真ん中😅
引き返すわけにもいかずひたすら下るしかないようです。
そこから30分ほどでなんとか山道を抜けました。再び宿のご主人から電話が。。
既に真っ暗なので山を抜けたところまで車で迎えにきてくれることになりました。
しかし、しばらく待ってもなかなか迎えがありません。。
どうやら山道からの出口は二つあるようで、自分は標識を見失ってしまい、宿からかなり離れた方の出口に出てしまったようでした。
その後さらに30分ほど待って宿のご主人が来てくれました。
山道を勧めたことをすごく謝られました😅
とにかくこれで一安心、自分もやっと一息つくことができました。。。
面白かったのここからでした🐈
自分が待っていた間違った方の山の出口の近くには、”お松大権現”という大変有名な猫の神社があるそうなのです。
毎年多くの猫好きが訪れる有名な神社だそうです。
ですがお遍路巡礼の道からは大きく外れているので、お遍路巡礼者がいくことは全くないそうです。
今回は道を間違えたことで、偶然にもお松権現のすぐ近くに来ることができました。
ご主人にお願いして、その神社に連れて行ってもらいました。
さすが猫神社で、たくさんの招き猫があります。
参道には猫の足跡が!!
手水舎の竜にも猫が乗っていました。。
夜遅くなのでゆっくり見ることはできませんでしたが、その神社に行けたことでとても嬉しい気持ちになりました。
神社を訪れたあと宿に連れて行ってもらいました。既に7時近く。。
到着し車を降りた瞬間ふと気づいたのですが、いつも持ち歩いているウエストバッグがないのです。
どこかに忘れたようです😱
そのバッグには全財産と貴重品が入っています。
どこにわすれたのだろうと色々振り返ります。
太龍寺に忘れたのか、山道で休憩した時か、あるいはお松権現に忘れたのか。。。
お松権現だったら、まだ取りに行くことができます。ご主人にお願いして再びお松権現に戻ってもらいました。。
お松権現にあることを願いながら向かいます。
そして到着。
バッグはあるのかなあ。
幸運にも、お松権現に到着した途端に鳥居のところにあるバッグが目に入ってきました。
改めて胸を撫で下ろし、再び宿に戻りました。
そのバッグには大切な猫2匹の遺骨の一部も入れてあったのですが、もしかしたら彼らは猫神社に残りたかったのかもしれないな🐈🐈
宿に戻りその日撮った写真を見ていると、撮った覚えのない写真が一枚ありました。
そこには鳥居の先の階段の横にあるうすいグリーンのバッグがしっかりと写っています。
間違いなく意識的に撮ったものではありません。
ですがはっきりとバッグを忘れた場所を教えてくれるような不思議な写真でした。
お松権現の猫神さまが撮ってくれたのでしょうか🐈
その写真を宿のご主人に見せて、奥様と3人で大笑いをしました。
・宿の主人に山道を勧められたこと
・道を間違えて偶然お松権現に行ったこと
・そこにバッグを忘れたこと(バッグには猫の遺骨も入っていた)
・忘れた場所がしっかりと写真に写っていたこと
この偶然の連続はお松権現の猫神様のいたずらにしか思えないのです。。
猫たちに思いを巡らせながらこの日はゆっくりと眠りました。
翌日は順調に22番札所平等寺に行き、その日の宿の海沿いの小さなホテルに到着しました。
驚いたことに宿のフロントで猫に迎えられたのです。
フロント係の方が休憩中で、その間受付には猫ちゃんがいたようなのです。
そのホテルにはたくさんの猫がいました。20匹の保護猫が住んでいるそうです。
猫の楽園のような場所で、思いっきりニャンコたちと遊ぶことができました。
少しずつ元気を分けてもらいました。
22番札所を挟んだ二日間は猫と縁の深い不思議な時間でした🐈
そういえばお松大権現に行った日は10月22日だったなあ。。。