ザンスカールの滞在を終えてレーの街へと戻る時に、ダーという村で一泊しました。
ここはドクパと呼ばれる民族が住んでいる村です。
以前訪れたトゥルトゥク村に似た美しさがあります。
村にはクルミの木がたくさんありました。
さらにリンゴやあんずの木が村中にありました。この辺もトゥルトゥク村にそっくり。
村にはお花畑が大量にあります。
そしてホオズキもたくさん植えられていました。
この村に住んでいるドクパの人々はアーリア系の民族です。
この辺もトゥルトゥク村と似ているのですが、大きな違いはダーの村人は仏教徒だということです。
そしてこの村の人々が花の民と言われている理由は、特別な帽子に季節の花々を飾る風習があるからなんです。
こんな感じで、男の人も女の人も花を飾ります。
そしてホオズキも飾ります。
日常的に花を飾っているのは年配の人など一部の人だけなのですが、年に一度の収穫を祝う特別なお祭りの時は、若い人も含めほぼ全ての村人が花で頭を飾るのだそうです。
これは村の展示館にあった、そのお祭りの時の写真です。
実は今年のお祭りは自分が村に滞在した数日後にあったそうです。
もう少しタイミングがずれていればお祭りが観れていたかもしれません。
この村の人はみんな気さくな人でした。
美しい村で素朴な生活をしています。
そしてこの村は仏教の村です。
アーリア系の人種で仏教を信仰している民族はかなり珍しいのではないでしょうか。
村の寺院は、千手観音などがある普通のチベット仏教のお寺でした。
この日の夜、儀式を行う村の僧に会いました。
仏教僧というよりは、ギリシア正教の司祭のような雰囲気があります。
ですが仏教の経文を唱えていました。
村ではニャンコの親子に出会いました。
村人にも愛されていてご飯をもらっていました。
そんな様子を見ながらほっこりしていました。
花の民ドクパの人々はダーの村や周囲の村にしか住んでいません。総人口が3000~4000人と言われている少数民族です。
その中でも独自の言語、収穫祭などの独自の風習を現在まで守っています。
収穫祭の際には仏教伝来以前から信仰されていた神官が登場します。
この政治的にも複雑な地域で、こんな魅力的な少数民族が生活しているのはなんだか奇跡的なことのように感じました。
彼らドクパの民族がこの先も続いていくように願ってやみません。
今回の旅の最後で美しい人たちに出会えて幸運でした。