旅の5日目はハンレという場所に向かいます。
旅の初日の様子
旅の二日目の様子
旅の三日目の様子
旅の四日目の様子
ハンレは今年の4月までは外国人には完全に閉ざされた地域で、今年から外国人が訪問できるようになりました。そんな未開な地に行くことができてワクワクしました。
ニョマの街を出発してからハンレまで、微細な虹色を帯びた美しい雲を傍で見ながら向かいました。
途中の沼では多くの水鳥たちが羽を休めていました。
この橋の手前にインド軍のチェックポストがあります。橋を越えたところは4月までは入域禁止の場所でした。現在でも橋の前では軍にパスポートと入域許可証を厳重にチェックされて、ようやく入域が認められます。
その後ハンレまで続く数十キロのその後の道のりは、予想に反して舗装されていて道中スムーズなものでした。
パシュミナヤギの群れ
ヤク達ものんびり放牧されています
川も渡ります
やがてハンレに到着
崖の上に寺院があるラダック特有の構造
寺院に訪問しました
400年前の建立時の雰囲気がそのまま残っています。
寺院には無口な僧侶がいました
ハンレという僻地で修行する厳しさが伝わってきます。
寺院からハンレ地域を見渡すと本当に広大な平原が広がっているだけ
今までのメラクやニョマよりもさらに構造物密度が低い地域
このハンレの中心に小高い丘があります
ハンレ地域はこの丘を中心にして周辺には大きな平原が広がる地域
構造物密度が極端に低い中で地域の中心の山の頂上には何か人工的なものが建っています。
丘の上まで行くと、
そこには天文台が。
こんな辺境の地に最先端の科学を象徴するような電波望遠鏡を備えた天文台です。
ここはインドの国立天文台なのだそうです。
ハンレは高度も4400メートルあり、人里からも離れていて人工的な明かりがほとんどないために、天体望遠鏡を設置するための条件が全て整っているのだそうです。
天文台の内部に入ります。
中にはラダック人の研究員がいました。
そしてこの電波望遠鏡について熱く語ってくれました。
彼の雄弁ぶりは先ほどの僧侶と対照的でした。
印象的だったのは、彼が精神性の話をしたことです。
特にチベットの土地に古くから伝わるゾクチェンについて語っていました。
現在ではノンデュアリテイや非二元論として語られているゾクチェン。
そんな話を天文台の研究員から語られるのは本当に新鮮でした。
最先端の天文物理学者から、チベット仏教の源流ゾクチェンの話を聞く。
ラダックの地域性というものを改めて認識させられました。
ハンレは入域が認められたばかりの土地で、まだ宿泊することは許されていません。
残念ながらハンレで星空を眺めるという希望はかないませんでした。
この日は前日宿泊したニョマの街まで戻ることになりました。