ジャライ族の人たちは移動式焼畑農業という農法が生活の基盤にあります。
広大な森の中に村を作って生活するのですが、数年ごとに周りの森の一定地域を決めてそこの木々を燃やします。
木が燃えることによってその土地は肥沃になります。
一度焼畑を行うとその土地で5年ほどの期間農作物を育てることが出来ます。
焼畑した土地で、ナスやかぼちゃ、さつまいもなどの野菜を育てて生活の基盤にしています。
ある一時期カンボジア政府は、ジャライ族の焼畑農業によって森林が破壊されているとして、彼らの焼畑農業を取り締まろうとしました。
しかし実際に森林を破壊していたのは、中国企業などと癒着して材木のために森林を違法伐採している地方政府の役人などでした。
ジャライ族の焼畑農法は、森林を破壊するどころか極めてエコで、森林保全にも役に立っています。
ジャライ族は決して無差別に森を燃やして焼畑をしているわけではありません。
彼らは一度焼畑をした土地で5年ほど作物を育てます(この土地を土地Aとします)。
その次の5年はまた違う土地を焼畑して農業を行います(土地B)。
こんな感じで5年おきに土地C、土地D、土地Eと焼畑をしていきます。
そして次の5年間は再び土地Aに25年ぶりくらいに戻ってきて焼畑を行うのです。
25年のインタバルがあるので、すでに中低木は完璧に再生して再び焼畑を行うことができます。
このようにジャライ族の焼畑リズムは新しい土地を移動しながら開拓する一方で、古い土地が確実に再生していくタイミングをしっかりと守っています。
土地を、A, B, C, D, Eと移動しながら焼畑をやっていくので、短期的には森が焼失しますが、再びAに戻って来る頃には森が再生していて、大規模な森林破壊には繋がりません。
焼畑を行う土地を移動するタイミングなどは、必ず村のシャーマンが精霊のお告げを聞いて決定します。
ジャライ族には人間が土地を所有するという観念がありません。精霊が住んでいる土地を一時的に焼畑に使わせてもらうという謙虚な感覚を持っています。
一時的に精霊から預かった土地なので、しっかりと保全して精霊に返そうという感覚が自然と備わっています。
近年まで彼らジャライ族はこのような生活様式を守ってきました。
一見アニミズムという非科学的な精霊信仰ですが、その精霊の意思が森林保全に役に立っています。
このような、精霊を媒体とした人々と自然の有機的な連鎖は再評価されてもいいのではないかと感じています😊
ねこ〜chain に登場する猫はelm13のALISブログの記事にねこ写真が登場するたびに増えていきます。2月22日のネコの日を記念してはじめてみました。
よかったら今まで出会ったねこたちを見てください🐱