フランスで行われているワールドカップサッカー女子の準々決勝を観戦してきた。今回の旅行は失敗とハプニングの連続でこういう旅程はたてないようにという教訓として思い出深い2泊3日の旅となった。
ワールドカップサッカー女子のグループ試合が行われているのを見てフランスだから行ってみるかと思いたったのはよかった。どの試合、どの地域にするかで家族の夏休みの予定とにらめっこして予定のない週末であまり考えずに決めたのがバレンシエヌでの準々決勝だった。
誰が行くかその前後に家族全員が加わるかで旅程が二転三転したのが最初の失敗の原因。旅行者が多いと格安航空会社が安く上がるのだが、空港が遠かったりそこまでの交通機関をどうするかで最適な旅程を組むのに選択肢が多くなる。いろいろ迷いながらグーグルのフライトページと各航空会社のホームページを行き来しながら、比較していると結局時間がかかる。格安航空は払い戻しができないチケットがほとんど。と思いきや最近はメジャーな航空会社も荷物なしや座席指定に料金がかかる格安航空のような安いが条件が限られているチケットもあり、一度購入してしまうと旅程を変更するには払い戻しなく航空券を捨てないといけないことも多い。鉄道の乗車券もしかり。
家族の想定外の理由があったこともあるが結論から行くと結局航空券と乗車券で5万円程捨てることになってしまった。
最終的にはライアン航空でスロバキアのブラチスラバからベルギーのシャルロワまでの航空券を使うことになった。金曜日から日曜日の旅程だったので航空券は安くなかった。今から考えればフランス・リールに飛ぶべきだった。ベルギーに飛んで良かった唯一の理由は子供が訪れた国のリストにベルギーを加えられたこと。ベルギーには申し訳ないが子供にとって今回のベルギー訪問はベルギーの印象を悪くするだけの結果となった。
まずスロバキア・ブラチスラバ空港へ往路はバスで行くことになったのでバスを探した。Flixバスがウィーン中央駅から朝2本ほど出ている。ホームページやアプリでチケットを買おうとするがクレジットカードも他の方法もなぜか拒否されてしまった。しょうがないので一本乗れない可能性を考えて早い便に乗れるようにバス停に着いた。幸い混んでなかったので無事に乗車。チケット代はアプリで買うより5ユーロほど高かった。
ブラチスラバ空港では子供とカフェで時間つぶし。自分は当日締め切りの仕事を終わらせることができた。
ベルギー・シャルロワ空港からはバスが出ていてシャルロワ南駅に到着した。そこで乗車券を買うのに30分以上待たされた。国境を越えるので自動販売機ではチケットは買えない。ここで賢い選択肢だと思って往復チケットを買ったのが間違いだった。路線が工事中で帰りは4時間かかるという。帰りが日曜日なので国際線チケットを小さい駅では買えないかもという心配からしょうがなくOKといって2人で往復9000円程のチケットを買った。この復路の乗車券は結局使わなかった。
バレンシエヌに向かう途中でTournaiという駅での乗り換えの電車がキャンセルになってしまっていて1時間乗り換えの時間があったので復路の払い戻しを求めたが、その時始めて払い戻しできないチケットだと知った。結局何とかリール経由でバレンシエヌに到着したのが予定より4時間遅れた午後の9時。シャルロワからリールへは地図上ではバレンシエヌへの遠回り。レンタカーで行けばよかったかもしれないが公共交通機関で通した。それでも着陸から2時間で着くつもりだった。子供も文句をあまり言わずについてきてくれたが、次回は電気自動車のレンタカーかカーシェアリングサービスなら車を使うと子供と約束させられることになった。
バレンシエヌの広場に着くとちょうどパリで行なわれていたアメリカとフランスの試合を大きな画面で中継しており終わり良ければすべて良しでワールドカップの雰囲気を十分味わった。
宿泊はブッキングドットコムで選んだ普通のアパート。入り口に鍵の箱があって番号を合わせて鍵を取り出し部屋に入る仕組み。エアコンは部屋になかった。フランス南部で最高気温が摂氏45.9度で記録更新した暑い日だったが疲れていたのでよく寝られた。
試合当日の日にまた広場に行ってみると、すでにオレンジのユニフォームを着た大勢の人が集まっており音楽に合わせて壮行会で踊って歌って楽しんでいた。
スタジアムへの行進が始まったのでアパートに急いで帰って準備をして会場だったHainautスタジアム(Stade du Hainaut)へ向かった。
会場に少し早めに着いて良かったのは、ワールドカップの旗をもらえたこと。会場の観客席に早い者勝ちで取れるように置いてあった。
この日の準々決勝試合はイタリアとオランダ。オランダ女子は現在のヨーロッパチャンピオン。試合会場も広場での雰囲気をそのままスタジアムへ持ってきたかのようにオランダサポーター・一色のオレンジ色に包まれた。
前半は自分たちの目の前はイタリアサイド側でオランダの攻勢を目の前で見ることができたが残念ながら無失点。後半になってセットプレーからの流れでオランダが2得点で勝敗が決まった。それにしてもこの10年で女子サッカーの質がスピード・技どちらも飛躍的に向上した。見ていて飽きない。明日のアメリカとオランダの決勝戦が楽しみ。準決勝のスェーデン戦で決勝ゴールを決めたオランダの14番Jackie Noëlle Groenen選手も目の前でプレーしていたので親しみが湧いてくる。自分達の注目は右ウィングバックの2番Desiree van Lunteren選手。いつでも得点を取れそうなプレーをしていた。アメリカも強いので良い試合になるはず。
帰りはバレンシエヌからシャルロワ南駅までFlixバスがあることを家族に教えてもらった。当日朝余裕を持って出発したのに市内のトラムが遅れていてバスの出発時間2分前に到着。Flixバスが遠くに見えた瞬間、あ、逃したと叫んでしまった。近くに1人だけいたアフリカ系の学生と思わしき乗客に今から来るんだよと言ってもらって救われた。最後まで公共交通機関に恵まれない旅だった。復路の乗車券は前日に旅行代理店でチケットを買って15ユーロで戻ることができた。旅行代理店なんて十なん年ぶりにお世話になった。ヨーロッパ域内旅行は旅行代理店のお世話になるのも悪くないと思い直す機会になった。