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クリスペをより良くするための10個の課題と改善案

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  • haineko
  • 2022/03/29 05:43
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こんにちは、廃猫です。

本記事では、クリスペについて感じている課題を10個列挙して、改善案について提案します。

まず大前提として、クリスペは素晴らしいサービスであると思います。日々楽しませていただいており、迅速に改善に向けて活動されている運営に感謝しています。その上で、この部分が改善されれば、もっと多くの人にクリスペの良さを知ってもらえるのではないか、という項目があるため、記事にしました。

 

課題1 不平等のコンセプトが新規獲得に繋がらない

課題の説明

クリスペは不平等を掲げているゲームです。

クリプトスペルズは『不平等なカードゲーム』です。 一般的な Digital Trading CardGame(トレードできないのでTradingではないかもしれません)では全てのカードが揃い、全てのユーザーが同条件でプレイすることが基本です。

                       ホワイトペーパーより抜粋

最強のカード「大天使フリッカ」は9枚しか存在しないため、同時に最大で9人しか使うことができません。最強のデッキがあったとしても、数人しかそのデッキを作ることができないわけです。そしてこのコンセプトは、各文明に1種類しか存在しないLLは、ずっと最強カードであるという宣言と取れます。

課題に挙げた理由は、この不平等というコンセプトが新規ユーザーと古参ユーザーに溝を作り、クリスペが広がらないという課題を浮き彫りにしているからです。

では、不平等というコンセプトを守りつつ、新規ユーザーも楽しめるゲームにするにはどうすればいいか。これを改善する方法は大きく3つあると思います。

改善策1 ゴールドカードもしくは改変したカードの再販をする

高額で入手が困難なゴールドカードが再販されれば、新規ユーザーは嬉しいですよね。古参が安く手に入れられたカードを、新規の人は高く買う必要があるため、不平等というコンセプトも少しは守られています。ただし現状では、このようなゴールドカードの再販は、可能性が低いとされています。

改善案2 ランダムデッキモードを作り、構築デッキモードとの棲み分けをする

ランダムデッキモードとは、すべてのカードからランダムなカードで即興のデッキを作り戦う、スマホゲーム「シャドウバース」でいう「2pick」のモードです。ブロックチェーンゲーム「Skyweaver」も採用しています。このランダムモードは、新規のユーザーが強いカードや弱いカードを把握するチュートリアルとしても使えますし、何より相手と同条件で戦えます。今までと変わらずに構築モードのバトルも残し、構築モードの方の報酬を高くすれば、不平等のコンセプトも守りつつ、新規ユーザーも楽しめるゲームになるのではないでしょうか。

 

改善案3 ゴールド・シルバーをレンタル可能にする

ゴールドカードが高くて買えないのであれば、持っている人から借りればいいという案です。ゴールドカードを持っている側はレンタル収益を望めます。レジェンドのレンタルが実装されているため、ゴールドシルバーのレンタルも実装は可能だと思います。
ただし、ゴールド・シルバーのレンタルマーケットをオープンするには、解決すべき課題があります。それが次のマーケット表示に関する課題です。
 

 

課題2 ゲーム内マーケットのデザインの課題

課題の説明

クリスペのゲーム内マーケットを見てどう思うでしょうか。個人的にはデザインの課題から、とても見づらく感じます。現状のデザインのまま、ゴールド・シルバーのレンタルを始めると、ユーザーからの不満が出るかもしれません。マーケットが見づらい理由は2つです。1つ目は、フィルターが少ないからです。2つ目は、カード1枚1枚を別のアイテムとして扱っているからです。

改善案1 フィルターを追加する

マーケットを見る際には、特定のカードを購入するという目的がある場合が多いと思います。現状ではフィルターが少なく、お目当てのカードを表示することが困難です。そのために選択項目の追加とフィルターの追加が改善策になります。

個人的に欲しいフィルターとしては、「レベル順」や「コスト順」「攻撃力順」などが挙げられます。
選択項目としては「スピリット取り出し済みの有無」「種族」「CS

か否か」「プレミアム化済みか」です。

 

改善案2 同種をまとめる

マーケットが見づらい理由として、同じカードでも別扱いで並んでいることが挙げられます。それよりも、全種類のカードを表示しておいて、欲しいカードをクリックしたらそのカードを売っている人の一覧が出る方がわかりやすくないでしょうか。具体的には、海外ブロックチェーンゲームの「Splinterlands」はそのような仕様になっています。左の画像から、猫のカードを売っている人が20人いて(赤い背景)、最安値が$474(左上)で、発行枚数が1434枚(右上)であることがわかります。猫のカードをクリックすると、売りに出している人の一覧が表示され、レベルが違うカードも一緒に売られていることがわかります。この方式にすると、買ったり借りたりがしやすくなるかもしれません。

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課題3 新カードの調整の困難さ

課題の説明

今回の新カードを巡ってユーザーは二極化しました。実は今回の新カードはクリスペの今後も左右する大きな話でした。それは、クリスペの掲げていた不平等が覆される可能性が出てきたからです。
 

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最初に運営から発表された、「アークビショップ」がこちらです。このカードはどのLLより強いと思います。現在、存在するLLは、すべて5マナ以上です。そのため、5ターン目までは仕事をしませんし、出したからといって勝負が決まるわけではありません。一方、こちらはゴールドのため2枚をデッキに入れることができ、1ターン目に出せればいきなり超優勢になります。将棋で言えば、いきなり先手の評価値が1ターン目に跳ね上がる形です。つまり、運営が掲げていた「不平等」というコンセプトがいきなり覆されたわけです。

インフレさせていくことがカードゲームとしては当然ですが、クリスペの場合は最強カードを既に作っており、それ以上の強さにはできません。つまり、インフレさせていくことは、コンセプトを反故にすることに繋がります。また、インフレの上限が決まっていると考えると、急激なインフレはゲームの寿命を縮めることになります。

まとめると、現状の課題としては新カードの調整がうまくいっていない。インフレはクリスペの寿命を縮める、ということになります。前者の課題についての改善案を述べます。

 

改善案:新カードの調整をユーザーに頼る

現状、カードの調整がうまくいっていないのであれば、ユーザーに頼るのも手ではないでしょうか。

具体的には、新カードの候補を運営がユーザーに提案し、TAVによる投票で新カードを決めればいいのではないでしょうか。機能の土台は普段の投票機能と変わらないため、実現は可能だと思います。次にTAVで投票する意味について述べます。

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TAVを参照する理由は、使っている文明が少ない人の意見には偏りが出てしまうからです。例えば、自分が赤文明しか使っていなかったら、赤を強くして他の文明を弱くしようと考えることは自然です。しかし、ゲーム全体のことを考えれば、全体のバランスを見て判断することがクリスペをより面白くすることに繋がります。そのため、さまざまな文明を持っている人と相関のあるTAVを投票で使うといいのではないでしょうか。

加えて、慎重を期すために2回投票することも有効だと思います。次の流れです。

1.運営が新カードの複数候補を投票にかける
2.候補が決まる
3.候補のレプリカをSPLもしくはSOULで購入できるようにし、ユーザーはフリーバトルや毎日ランク戦で使うことができる
4.再度、運営が新カードの複数候補を投票にかけ、決定

レプリカを配布する理由は、実際に使ってみないと強さがわからないことが多々あるからです。具体的には、今は最強扱いされている「スノウドラゴン」は、発表当初は弱いという評価がされていました。また「フローズンスピア」についても自分含めユーザー側は事前に判断できませんでした。

 

課題4 インフレはクリスペにおいては永続性がない

カードゲームとしてはインフレが必要ですが、クリスペにおいては最強カード(LL)が最強でなくなる可能性があります。

 

改善案1:コンセプトを変える

クリスペが掲げている不平等というコンセプトを変えることで、カードゲームとしてメジャーになる可能性もあるのではないでしょうか。

その際には、レジェンドには、バトルの強さとは別のメリット(TAVだけでなく)が必要になります。

 

改善案2:インフレを緩やかにする 

コンセプトを変えずに、インレフをしつつクリスペを広げていく手段としては、インフレを緩やかにすることが有効ではないでしょうか。具体的には、ゴールドの能力調整に力を入れる、ゴールドの発売間隔を伸ばす、ブロンズやシルバーを増やすことが挙げらます。特に最後のブロンズとシルバーのカードを増やすことが、ゲームを面白くしインフレを緩やかにする意味でも効果的だと思います。

 

課題5 得ることができるトークンがMCHCである点

現状では、クリスペで得られるトークンは、MycryptoHeroesのMCHCです。MCHCの排出量はクリスペ運営側でコントロールできません。MCHCのホワイトペーパーによれば、MCHCの最大発行枚数は5000万枚で、そのうち関連ゲームで使われるのは10%です。そのため、クリスペ側が配ることができるMCHCには上限があり、MCHCを報酬とする限り、インセンティブの設計に自ずと限界が生じます。

最大発行数とアロケーション

MCHコインは最大発行数5000万としたERC-20で、

ユーザーコミュニティ:50%

マーケティング:10%

関連ゲームタイトルやMCH+参画ゲームタイトルとのコラボで使用予定

開発運営:40%       

                                              MCHC ホワイトペーパーより抜粋

 

改善案:クリスペの独自トークンが得られるようにする

 

課題6 ガバナンス提案のインセンティブ設計に課題がある

ガバナンス提案は個人利益ではなく、クリスペ全体のことを考えて提案する必要があります。そしてコミュニティからの批判を受けます。にも関わらず、提案者には具体的な報酬がありません。誰も提案しないことが理に適っています。実際、この半年ガバナンス提案は表に出ていません。提案者はいて、運営から否決されている可能性はあります。自分もレジェンドレンタルマーケットの再開を提案した際に、反発を受けたため、提案しなくなってしまいました。現在は提案権利がありません。

改善案:投票と提案に報酬を作る

課題7 強すぎるカードを出してしまった時の対策がインフレしかない

今回の新カードのインフレが起こった原因を遡ると、青ゴールドカードである「フローズンスピア」という強カードを出してしまい、そのカードを規約のために弱体化することができなかったから、と考えられます。

改善案:予防のために、NFTを弱体化させる基準を作る

まずは、あるゴールドが勝率や使用率で一定の基準になった際に、補填なしで弱体化させるというユーザー投票を行う必要があるかもしれません。

 

課題8 報酬がカードではなくなった点

毎日ランク戦は以前は新規カードが報酬としてもらえたため、本気で狙う気になりました。今は微量のMCHCが報酬になり、報酬目当てでやる気にはなりません。自分は強いプレイヤーと戦えるため参戦してますが、ランキングを目指す気にはなれないです。他のプレイヤーと通話して話した時も、同じ話をしていました。

解決策:毎日ランク戦の報酬をカードにする

 

課題9 無慈悲の通信切断

解決策:再接続可能にする

 

課題10 ギルドの偏り

現在、ギルドに偏りがあり、ギルドバトルが盛り上がりません。2つの理由があります。1つ目は、ギルドオーナー及びマスターが頑張るインセンティブがないこと。元々はギルドストック報酬がそのインセンティブとして設計されていたと思うんですが、実際は雀の涙。そのためにギルドを盛り上げようとはなりません。2つ目は、ユーザーがギルド移動するインセンティブがないこと。それならば、ユーザー側のインセンティブをあげて、自然と色々なギルドに所属しようと思える必要を作れば改善するのではないでしょうか。

 

改善策:ギルドバトルの報酬をカードにする

単純ですが、ギルドバトルの報酬を上げれば改善されると思います。今はギルドバトルでMCHCがもらえますが、少額すぎてそのためにギルドバトルに参加しようとは思えません。本来はギルドバトルの報酬が良ければ、各ギルドに強い人が分散するはずです。

 

 

今回は課題を10個ピックアップして紹介しました。いかがでしたでしょうか。あなたはどう思いますか? ぜひ意見を聞かせてください。クリスペがより面白く、多くの人に愛されるゲームとしてメジャーとなっていくことに期待しています!

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