鯛白湯麺を2021年4月に埼玉県さいたま市桜区道場の風風ラーメン浦和道場店で食べました。鯛白湯麺は鯛を利用した白湯麺です。白湯麺は白湯(パイタン)をスープにしたラーメンです。白湯は鶏や魚介類、豚骨などを強い火力で長時間煮込み、白濁させて仕上げるスープです。白湯の言葉からヘルシーでお洒落なイメージを感じるかもしれませんが、豚骨スープも白湯の一種です。
湯(タン)は中国語でスープの意味です。このため、白湯スープはスープを繰り返すことになります。同じような誤用にチゲ鍋があります。韓国でチゲは鍋料理なので、チゲ鍋は鍋を繰り返すことになります。もっとも日本語の荒川も英語にするとArakawa Riverなので、原語から繰り返しを批判するものではないかもしれません。
日本の白湯麺は鶏ガラを煮込む鶏白湯が多いです。風風ラーメンでも2019年2月から鶏白湯ラーメンを期間限定販売しました。
鯛白湯麺は「麺処篠はら」(東京都豊島区)、「鯛白湯らーめん ○de▽ (マルデサンカク) 」(大阪府大阪市淀川区)、「白湯製人」(大阪府豊中市)などで提供されています。
風風ラーメンの鯛白湯麺は期間限定メニューです。柚子が入れられており、爽やかです。風風ラーメンでは2020年9月末から文旦ラーメンを期間限定メニューで販売していました。共に柑橘の爽やかさがあります。風風ラーメンは九州発のラーメン・チェーン店であり、豚骨ラーメンが一押しです。柑橘の爽やかさは普段の味との違いを上手に引き立たせます。
鯛白湯麺は価格が千円を超える高額商品です。値段と味は比例するものではなく、ラーメンの高額化は手軽なラーメンの自己否定になりかねないものです。鯛を使用することで価格に説得力を持たせます。新型コロナウイルスによって客の入りが減少して打撃を受けたでしょうから、客単価を上げる工夫なのでしょう。
ラーメン店は居酒屋や料亭などと異なり、基本一人で食べるものであり、Social Distancingと両立しやすい外食店です。これからも個食需要に応えて欲しいものです。
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