日本ケンタッキーフライドチキンKentucky Fried Chicken, KFCは2022年6月1日からツイスターの新作バジルレモンツイスターを販売します。カーネルクリスピーとレタス、特製バジルレモンマヨソースをトルティーヤで巻きました。チキンの新メニューと言えば辛い味付けに流れる安直な傾向がありますが、これはレモンの酸味の爽やかさがあります。
ツイスターは手軽に食べられる魅力的な商品です。手軽に日常の食事で食べるという点はマクドナルドなどのハンバーガーチェーンと比べたケンタッキーの弱点です。ケンタッキーはクリスマスやパーティーなどのイベントで食べる意識が強いです。イベント需要は一度の消費金額が高額になり、店にとって美味しい案件ですが、それに依存するならば経営は不安定になります。特に新型コロナウイルスのパンデミック後のニューノーマルはイベントよりも日常の食事が重要になります。
ケンタッキーは日常の食事という点では主食となるサンドの選択肢の乏しさが弱点でした。レギュラーメニューはチキンフィレサンドとチキンカツサンドの二本立てです。それに期間限定のサンドが加わる程度です。ハンバーガーチェーンのハンバーガーと比べると選択肢が限られています。
しかし、パン(炭水化物)を食べなければならないという感覚は固定観念です。今や肉を食べて炭水化物を食べないことも健康的な食事の選択肢になっています。グルテンフリーなどパンを食べることを避ける人もいます。「いきなり!ステーキ」は肉だけを食べたいという人の需要を満たしました。日常の食事でサンドを食べなければならないものではないです。肉だけを食べることに抵抗があるならばツイスターがあります。ツイスターは野菜も豊富です。
ケンタッキーは商品紹介で「やみつき」という表現を使います。バジルレモンツイスターの商品紹介は「バジル・ディルなどのハーブの香りとレモンの爽やかな酸味を効かせ、ガーリックでやみつきになる味わいに仕上げた新定番ツイスター」とします。
期間限定メニュー「パリパリ旨塩チキン」も「この季節にぴったりのさっぱりとした味わいと、「オリジナルチキン」とは異なるパリパリ食感で、やみつきになること間違いなしです」と紹介します(「2年ぶりに、あの“パリパリ”が骨なしになって復活!パリパリ食感の特製堅揚げ衣とシンプルな塩胡椒の味付けがやみつきに。「パリパリ旨塩チキン」 4月7日(水)販売開始」2021年4月1日)。
2017年9月販売の「やみつきだれチキン<5種の旨味だし>」「やみつきチキン南蛮サンド」は「やみつき」を商品名に使用しています。
「やみつき」の漢字は「病み付き」です。元々は「病気にかかること」という意味でしたが、そこから依存症的な意味で使われます。
辞書では以下のように定義されています。
デジタル大辞泉「趣味や勝負事に熱中してやめられなくなること」
グーグル日本語辞書「その事にとりつかれて夢中になり、また悪いくせになってしまって、どうにもやめられなくなること」
「やみつき」は肯定的な意味ではありません。特に2022年4月には吉野家の常務取締役企画本部長が「生娘をシャブ漬け戦略」と発言して炎上しました。吉野家は「生娘」が女性蔑視、「シャブ漬け」が依存性薬物肯定と表現が第一に批判されましたが、表現の背後の考え方も批判されました。
繰り返し食べたくなる美味しい料理を提供することは飲食店として健全な発想です。売ったら売りっぱなしよりも健全です。しかし、シャブ漬けや病み付きを目指すことは消費者の自己決定権を奪い、不健全です。ストレートに「リピートしたくなる美味しさ」と表現すればよいように感じます。
バジルアボカドツイスター
吉野家常務が生娘をシャブ漬け戦略で炎上