先日横浜美術館のルノワール展にいってきました。なんでも絵画高額ランキングに入ってる人だそうですね。(ピカソとゴッホは常連らしいです…何百億とか…)
SNSやYouTubeがある今は全ての人がアーティスト、表現者になれる時代なんだなぁと感じます。
そこで自分を表現すること、個性を表現することとは何か?を以前から考えていて、まとまってきたので整理も含めて書いてみます。
僕が数年前からやっていることに「なぜ、自分がそれを気に入ったのかを考える」というルーティンがあります。
なぜこれをやり始めたかというと、自分を表現するためには自分を知ることが一番の早道と気付いたからです。
そもそも自分で表現をする場合、嫌いなものを作りません。嫌なコトもやりません。
商業的な依頼ではない場合、自分の表現をやりたいようにやります。
そうすると大事なのは自分が何を好きなのかを知り、自分を表現できることが重要と気付きました。
困ったことに、いざ自分で表現しようと取り掛かると雑念が入ります。
・〇〇が流行ってるから…
・有名な人がやっているから…
・このやり方が良いと言ってたから…
・これならたくさんの人が見る可能性がある…
それよりびっくりする時があります。
・あれ?俺何したいんだっけ?
・表現はしたいのに何を表現したいのかわからない
僕が和風ジャズを作り出す間はこんなような感じでした。
その間は色々迷走していて電動ノコギリで木を切り倒す瞬間とピアノのコラボをして和風ジャズ!なんて謎めいたコトもやってました。(もっともこの頃は和風ジャズを作り始めてましたが…)
そこから個性を表現するってことを考え始めました。YouTubeに毎日アップするようなもので、結局、商業依頼をされてるわけではないのでいつまでも続けれる自分が好きなことしようと思いました。
それで自分が何が好きなのかを考えてみました。
そうすると、僕は下記が好きなことに気付きました。
・誰もやってないこと
・人と競わないこと
・和風なもの
・ジャズ、ピアノ
・マイペース
・新しいもの、古いもの
・技術
・好奇心
・ぬいぐるみ
他にもあるのですがいくつか出すとこんな感じです。
最後のぬいぐるみは、実はぬいぐるみとのコラボ和風ジャズ動画も作ってます笑
これらの中からいくつかを組み合わせて今の和風ジャズを作っています。特に百人一首の音楽はそれらを含めてます。
つまり、僕の個性とは僕の好きなもので構成されているものなんだと気付きました。
その僕の好きなもの、気に入ったものを見つけるときに、雑念を入れてしまうようではいけない、と表現を見るときは気を付けています。
それが最初に書いたルーティンが自分の個性を伸ばすために大事になるということです。
そして、それをする時にポイントがあります。それは、「最初は何も考えずにそのものに触れる」です。
なぜか僕はついつい最初から何かを説明したくなってしまう癖がありました。
・豚骨ベースにシンのある麺が旨いんだ
・絵画高額ランキングに入ってて100億円らしいよ?
・(みんなが面白いって言うのを聞いて)描写が素晴らしいよね
上記の理由は普段の会話では全然何も問題ありませんし、自分が先を考えた結果上記でも問題はありません。
ただし、「自分がなぜそれを好きと思ったのだろう」と考えるとき、「自分の個性を伸ばしたい」時は、上記のように頭で考えた理由から入るのは控えるのが良いかもしれません。
まずは何も考えず自分の感情、感覚の変化に注目してみる。そしてそれが好意的な反応ならそれは何によって反応してるか自分で徹底的に考えてみる。その後出てくる答えはきっと自分の好き、個性の正体なはずです。
その「好き」をその人の表現方法で形にしたものが「個性を表現した」とは表して良いのではないだろうか、だからこそ作品からその人が見えたり、この人は優しい人なんだなとか感じる、そういうことなんだろうなと思いました。
もちろんとても嫌いなものや憎悪を感情のきっかけとしてアートを作ることもできるので、好きが個性を表現するなら逆のめっちゃ嫌いなものも同じ表現をするものかもしれません。
もちろん、そんな事を考えなくても人の気持ちを貫く天才は数多くいますよね。アイキャッチのルノワールもそんな人なのかなぁと出かけて、いつものルーティンをしてみました。
とても素敵な体験でした。また自分の和風ジャズと向き合える、自分の好きを詰めた和風ジャズ、そしてそれをもっともっと世に出していこう、そう思えたルノワール展でした。