2018年5月から毎月1回公開されることになっている、CCID(中国电子信息产业发展研究院)による「全球公有链技术评估指数(Global Public Chain Assessment Index)」の第4回目リストが、2018年8月17日に公式ウェブサイトで公開されました!
インデックス専用の公式Twitterでもツイートされるため、発表のタイミングがわかりやすくなりました。
新しく評価対象となったプロジェクトの概略と、過去3回のデータとの照合などを、記事として書き留めておきたいと思います。
インデックスの基準については、CCIDが公表している内容を基に以下の記事にまとめました。
前回、第3回のインデックスについては、以下の記事にまとめました。ここから過去のインデックスをたどっていっていただければ幸いです。
本リストの発信元は「赛迪(青岛)区块链研究院」で、リストは公式ウェブサイト「CCID赛迪区块链」に掲載されています。
詳細は上記のウェブサイトを見ていただくとして、以下、今回の順位にしたがって、4回分の総合評価と順位(丸括弧内に明記)を並べたものをまとめましたので、画像として貼り付けておきます。
今回は、第21位の「NULS」と第28位の「Tezos」が新たな評価対象として追加され、全部で33のパブリックチェーンが評価されています。
NULSとTezosについては、日本語で読める情報も多く出回っています。
NULSは公式ウェブサイトによれば、「highly customizable modular blockchain infrastructure(高度でカスタマイズ可能なモジュールブロックチェーンインフラストラクチャー)」、「global blockchain open-source project(グローバルなブロックチェーンオープンソースプロジェクト)」と説明されています。
より具体的には、以下のとおり説明されています。
It aims to break the technical barriers of blockchain, to reduce the cost of development, and to promote the usage of blockchain technology in the commercial field.
(ブロックチェーンの技術的障壁を克服し、開発コストを削減し、商業分野でのブロックチェーン技術の使用を促進することを目指しています)
企業のブロックチェーン導入をサポートするための技術の開発を進めているプロジェクトであることがうかがえますね。
Tezosは公式ウェブサイトによれば、「Tezos is a new platform for smart contracts and decentralized applications.(TezosはスマートコントラクトとDappsのための新たなプラットフォームです)」と説明されています。
また、TezosJapanのウェブサイトには、以下のような説明が日本語で掲載されています。
Tezosブロックチェーンは、BitcoinやEthereumなどの仮想通貨が直面した政治的及び技術的な問題を回避しながら安全で分散化されたアプリケーションとスマートコントラクトをサポートします。
TEZOSは出資者に深いセキュリティに対するコミットメントや正規な承認、そしてプロトコールの決定権を出資者に与えるということが信頼を得てブロックチェーンを幅広く採用されることになるという信念に基づいて構築されました。
いずれも、プラットフォーム系のプロジェクトであるというところで、今回新たに評価対象として追加されたということがうかがえますね。
いろいろと注目されるところはありますが、まず、ビットコインの評価が上がっているところが目に留まりました。
第1回から着々と評点は上がっているのですが、今回は前回と比べて7.3ポイント上昇し、相対的な順位も上がっています。
これについては、上述した専用ウェブサイトに以下のような見解が示されています。
在创新力分项指标方面,比特币的近期的代码更新非常活跃,分项得到达到40.3,领先优势进一步拉大。
(イノベーション項目の指標では、ビットコインの最近のコード更新が非常に活発で、項目の点数は40.3に達し、差が一層広がっている)
前回、第3回のインデックス公表時には「其全球巨大的影响力以及较高的创新活跃度(グローバルな影響力と高いイノベーティブな活動)」によって、イノベーション項目の評点が高いことが指摘されています。
冒頭に挙げた評価基準に関する記事で書いたのですが、このインデックスは「プラットフォーム系」のプロジェクトへの評価が相対的に高く、「仮想通貨」以外の活用が展開されていないプロジェクトへの評価は相対的に低いことが基準として示されています。
ビットコインの場合も、評価の大部分(65%)を占める「基礎技術」に対する評価はそれほど高くないのですが、上記のような部分において、「基軸通貨」としての位置づけが相対的に評価されているといえそうです。
そのほか、KomodoやNANOの評点上昇やIOTAの評価下落など、注目したい箇所はいくつかあるのですが、ひとつひとつのポイント変化に関する解説は僕の知識不足もあり、僕の手に負えないところがあります。
ただ、基本となるデータ自体、特に日本語で読める情報としてはそれほど出回っているわけではなさそうなので、しばらくは自分の勉強の意味も込めて、公表されるデータの蓄積を進めていきたいと思います。
どなたかが分析される際の材料になれば…と思いながら、これからもコツコツと情報を追いかけていきたいと思います!
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