赤本・青本・講師・教師を信用してはいけない7つの「証拠」
(証拠1)
皆さんは赤本どおり書けば入試で満点とれると思いますか?
答えは「ノー」です。京大医学部医学科で合格する全国でトップランクの人でも80%程度の得点獲得率です。100点は存在しません。多くの方は勘違いしていますが、京大は最高点を公表しているので(総合点ですが)首席で合格しても8割程度の正解率です。
(証拠2)
ボーダーは65%程度なので「京大卒」の先生でも7割程度ということです。そういう先生では医学部のボーダーは超えられないので医学部志望の生徒の指導は不可能です。私の塾生の子は直接先生に接しているので、私の言うことがよく分かり
「うちの担任が京大を受けたら合格するとは思えない」
と、よく言います。
(証拠3)
私が最初にそれに気がついたのはアメリカの中学校で教師をしていた時でした。名古屋大学に現役合格したくらいだから「受験英語」はバッチリのはずでした。ところが、その英語で授業をしたら
「ミスタータカギは若いのに何でジジイみたいな話し方をするの?」
と、素朴な質問を受けたからです。
(証拠4)
帰国して久しぶりに受験参考書を見たら愕然としました。なぜなら、自分が高校生の時に習った例文と何ら変わっていないかったから。今も変わっていません。おかしくないですか?40年経っても変化しない言葉なんてありえない!
(証拠5)
次に「おかしい」と思ったのは英語検定1級の過去問を勉強していた時。ネィティブの友人が近寄ってきて、私の解いている過去問を見て
「なんで日本人のおまえがシェークスピアの時代の英語をやってんの?」
と、冗談半分で言ったこと。私自身も『これってアメリカで使っていた英語とぜんぜん違う!』と分かっていました。
(証拠6)
名古屋の大規模予備校、塾、専門学校で多くの英語講師に出会い、私の疑問は確信に変わりました。旧帝卒や英検1級合格の講師がほとんどいなかったんです。そういう講師が赤本や青本の解答を書いているわけですよ。英検2級の講師が、英検準1級に合格している生徒を指導し、京大を落ちて同志社に行った講師が京大受験生を指導していました。
おかしいでしょう?
(証拠7)
自分の塾で教え始めると、帰国子女の生徒が
「参考書の模範解答を見たら、絶対にネイティブが言わない表現ばかりで信用できない!」
と、北海道から沖縄まで通信生として指導を依頼したいとの申し込みが多く寄せられました。
私の主観や意見ではありません。日本の受験参考書はおかしい(受験英語)。英会話の教本もおかしい(資格英語)。これは「事実」なんです。
私は
「大学の先生はどうなんだ?」
と、疑問を持ったので京都大学を自分で受けて実験してみました。その結果は以下のようでした。
京大入試の成績開示
平成18年、20年(文学部) 正解率の平均 66%(受験英語)
平成21年、22年(教育学部) 正解率の平均 76%(資格英語)
平成24年、25年(総合人間) 正解率の平均 79%(ネイティブ英語)
つまり、京大の先生は受験英語を高く評価しません。当たり前ですが、現在使われているネイティブの英語を高く評価するわけです。それで、この事実を伝えると賢い子たちは
「やっぱり!」
と言いますが、落ちるタイプの子たちは
「田舎の塾講師ごときが!」
と怒ったり
「そんな中学生のような書き方ではなくカッコイイ構文を教えてください!」
と言うのです。私はアホらしくなって指導をお断りすることもあります。
これだけ「証拠」を並べても、駿台、河合、東進の参考書は絶対であり、学校の教師の言葉は絶対と信じている子には意味がないんです。つまり、「どうしようもない」。過去3人の京大医学部医学科に合格した子の指導をさせてもらいました。今年も京大医学部医学科を志望している子や、阪大医学部医学科を受験する子の指導を任されています。
私のアドバイスはそういうレベルの子の胸には刺さるのですが、そのレベルに達していないと
「学校の先生はそんなこと言っていない!」
「赤本にはこう書いてある!」
と反論ばかりで、聞く耳を持ってもらえないんですよ。黙って落ちるのを見ているしかない。