日本企業復活のカギ ダイバーシティ戦略
今朝は朝早くから電話による問い合わせ。帰国子女の息子さんをお持ちのお母さまでした。高校2年生で英検1級を持ってみえるそうでした。Z会と河合塾で英作文の添削をしてもらったらあれこれ訂正してあって(つまり、評価が低くくて)納得いかないようでした。
「息子が受験参考書に書いてある表現方法を見て『こんな表現する人はいない!』と言う」
とのことでした。それで、
「息子さんの言われることが正しいと思いますよ」
と言ったら
「私も大学職員ですが大学の先生もネイティブのような表現を高く評価するに決まっている」
と少々憤慨してみえました。
「そう言ってもらえる方がいて安心しました」
とのこと。
今まで何度このような話を聞かされてきたこだろう。京大受験生など同学年で1%もいないのだから99%の人は気づいていないのだろう。しかし、日本社会は確実に賢い子たちから見離されつつある。いわゆる「頭脳の流出」は学校に一番大きな責任がある。落ちこぼれ対策に熱心な日本の学校は浮きこぼれた生徒を無視している。
自分に目を向けてくれない組織を離脱しようとするのは当たり前の判断ではないでしょうか。
先日は名前を言えば誰でも知っている超エリート校の先生から「京大実戦」の生徒の解答の添削依頼がありました。添削して返却させてもらったら
「駿台の評価はずっと低かったんです。なぜ評価が2割なのか教えてください!」
と、私の評価に納得がいかない様子でした。それで、
「私は駿台の採点官の採点基準には興味がありません」
と、駿台の採点官の採点基準の推定の依頼はお断りしました。
ここから分かることは、
1,私の目から見て7割(合格水準)の解答を駿台の採点官は2割と評価している
2,超エリート校の教師も駿台の採点官の採点基準に右往左往している
でした。こういう頼りない方たちの指導(授業)が
「納得いかない!役に立たない!そんな表現使われていない!」
と拒否する帰国子女や優秀な生徒たちの嘆きは正当なものです。
日本の社会は、そういう言葉を正面から受け付けることをせずに
「和を乱すな!目上の人を尊敬しろ!傲慢な言葉を吐くな!」
と、説教する。
毎年同じような嘆きが私のもとに寄せられる。ある子は学校の授業が役に立たないどころか受験勉強の邪魔になると判断して、卒業に必要な日数を確認した後『登校拒否』で自宅で勉強を続けて京大医学部医学科に合格しました。
こんな生徒たちに
「同じ服を着ろ。同じ靴を履け。同じ鞄を使え。同じ髪型にしろ。クラブは強制だ・・・」
こんな日本の学校は受け入れがたい。全然レベルが違うのに同じ参考書、同じ問題集、同じカリキュラム以外は受け付けない。こんな横暴な指導があるでしょうか?
自分の手に余るのなら、せめて邪魔をしないように自由にさせてやって欲しい。そうしないと、才能豊かな子たちはみんな日本から出ていき日本は人材のいないスカスカな国になってしまうでしょう。