21日の『ABEMA Prime』に出演した茂木氏は、改めてTOEICのリスニングとリーディングのサンプル問題に触れ「地獄のようにつまらない。くだらなすぎて、最低最悪。もう砂をかむようだ。マウンティングしているように聞こえるかもしれないが、はっきり言う。僕は『TED』のメインステージで最初の日本人の一人として喋ったし、ケンブリッジ大学にも2年留学した。その俺に言わせると“面白い英語”というものがあるし、ETSというアメリカのテスティングサービス会社が作った、日本人を永遠に“二流以下“の英語話者にとどめるための策謀だと思う」と切って捨てた。
私は繰り返し「受験英語」「資格英語」はダメだと書かせてもらっています。もちろん、無名の塾講師がブログに書いたところで誰も耳を貸してくれない。そこで、有名人の言葉を引用するしかないという状況。そこで、今回は茂木健一郎氏に登場を願った。
世間では(私の塾生の子たちも)英検やTOEICをありたがる人が多い。しかし、実態は実に下らない。受験料を稼ぐためにやっている営利団体にすぎない。英検1級や通訳ガイドの国家試験に合格し、京大二次で英語8割超を実証した私は体験からハッキリ言える。
何度もお見せしているように、京大受験でも資格英語は有利とは言えない。
京大入試の成績開示
平成18年、20年(文学部) 正解率の平均 66%( 受験英語 )
平成21年、22年(教育学部) 正解率の平均 76%( 資格英語 )
平成24年、25年(総合人間) 正解率の平均 79%( ネイティブ英語)
受験英語を勧める学校や予備校はさらに悪質。以前、無料の商品をバラまいて客を集め、後で高額のふとんを売りつける商法が批判をあびたが、塾の方が悪質だ。新学期を控えた3月になると
「無料の春期講習会に集まれ!」
といったテレビCMがたくさん流れる。
無料の講習会をやったら赤字で倒産してしまう。だから、ちゃんと無料の分は他で補う仕掛けになっている。つまり、無料講座で得をした気分にさせておいて、後で高額の授業料を徴収して利益を確保するわけだ。しかも、授業に出席する時も
「学力が向上しなければ授業料を返します!」
なんて、塾もある。
「学力アップ保証」なんて、冷静に考えたら出来るワケがない。実現できないことを「できる」といってお金を集めることをサギと言う。TOEICも、受験者の英語力を測定できるかのように言って受験料を集めるビジネスだ。英語力なんて測れていないのにね。
もちろん、存在理由はあるんですよ。それは、講師の雇用を創出すること。つまり、生徒のためじゃなくて講師が食っていくことが存在理由なんです。