「京大医学部4名合格講師」による受験対策講座(200)
都立高入試に導入される英語スピーキングテストは「不公正で不公正」疑問と反対の声が殺到
2020年度から大学入学共通テストに導入される予定だった英語民間試験をめぐり、萩生田文部科学相(当時)の教育格差を容認する「身の丈発言」で批判が殺到。実施直前に見送りになったことを覚えているだろうか。
本当に懲りないなぁ。英語の民間試験っていろいろあるよね。その中のベネッセばかりを優遇するから「癒着か!?」とみんな疑っている。ベネッセもいいかげんにしないと疑惑の会社として悪名が広がるばかり。
しかし今、東京都では都立高校への入試における英語民間試験の導入に対して同様の問題が起きている。中学生の保護者や英語教育の専門家たちから反対の声があがり、実施直前に迫るさなか、その賛否をめぐっていまだ都議会も紛糾しているのだ。
英語スピーキングテストを推進する小池百合子都知事率いる『都民ファーストの会』からも、3人の都議が反旗を翻して除名処分を受けるに至り、さらに2人の都民ファ都議も、『英スピ議連』(英語スピーキングテストの都立高校入試への活用中止のための都議会議員連盟)に合流したのだ。この英語スピーキングテストの受験料負担はないが、都民の税金約5億円が毎年ベネッセに支払われることになる。
東京で行われることは、いずれ全国に広がる。だから、みんな騒ぐ。英語スピーキングテストを推進する小池百合子都知事率いる『都民ファーストの会』が全国の受験生を泣かせることになりそうだから騒ぐのですよ。
「なんでベネッセなのか」「なんで評価をフィリピンの採点官がやるのか」。そんな素朴な疑問に答えず、強行しようとする。そこに、庶民は怪しい臭いを感じる。やましいことがないなら、公開の場で決定過程を明らかにできるはずですよね。
密室で決まることに、ロクなことはないから。
高木繁美
「高木教育センター」塾長。名古屋大学卒業後、アメリカユタ州のローガン中学校で教師をした後、帰国。英検1級、通訳ガイドの国家試験、国連英検A級、ビジネス英検A級などに合格。少林寺拳法二段。ジャッキー・チェンの前でヌンチャクを披露したことが自慢。「私の京大合格作戦」(エール出版)2020年度版から2022年度版に漫画化されて掲載。チャットワークを用いた質問無制限の通信添削を全国の難関校受験生対象に募集中。「高木教育センター」検索。