イナベより愛をこめて(15)お金と健康とどちらが大切か。
校則も含めて「規則」というものはナゼ存在しているのだろうか?
空港ではナゼ手荷物の検査をしているのか。それは、何十万人に一人いるかもしれないハイジャック犯に備えるためだ。わずか、0.0000001%のテロリストのために99.999999%の人たちが迷惑を受けている。費用も手間暇も大変なムダになっている。
私は塾を始めた頃は「塾則」なんてものは存在しなかった。アメリカから帰国直後で、アメリカのような自由な雰囲気が好きだったからだ。ところが、しばらくすると日本ではそれが通用しないと分かった。
遅刻をする子がいるし、月謝を踏み倒す子もいるし、机に落書きをする子もいる。廊下を走り回る子もいれば、参考書や問題集を盗む子もいる。だから、「遅刻は駄目」「月謝は10日まで」「落書き禁止」「廊下を走るな」「参考書を教室外に持ち出し禁止」と、次々と「塾則」を作るハメに追い込まれた。
今は躾の悪い子は塾から追い出して、まともな子ばかりになったので塾則は必要なくなった。
良い子を犠牲にするような「塾則」を押し付ける自分が本当に嫌になってしまったのだ。私は学生時代に無意味な校則を押し付けてくる教師が大嫌いだった。そんな嫌いな自分を続けても人生が楽しくない。お金より仕事の楽しさを優先すべきだと悟ったのだ。