イナベより愛をこめて(21)「坂本龍馬の名言」
アインシュタインは「晩年に想う」の中で
「「わたしは今、孤独の中に生きています。若者には苦痛だが、 成熟した人間にとっては、甘美な孤独の中に。」
と書いている。私は高校生のときにこの言葉を読んで救われた。誰一人分かり合える人はいなかったし、学園ドラマの“友情”なんて嘘っぱちとしか思えなかったからだ。
友情だけではない。大学時代にオフコースの「眠れぬ夜」を聞いていた。歌詞は以下のようなものだった。
たとえ君が目の前に ひざまずいて すべてを 忘れてほしいと 涙流しても 僕は君のところへ 二度とは帰らない あれが愛の日々なら もう いらない 愛に縛られて うごけなくなる なにげない言葉は 傷つけてゆく
似たような経験があったので、激しく共感した。
「友情も愛情もウソっぱちではないか!」
というのが、今も昔も私の経験から得た知見だ。
「可哀そうな人だ」
と言う日本人は多いのだろうが、アメリカで生活していると個人主義が徹底していた。日本のようなもたれあいの人間関係が苦痛だった私は快適に過ごせた。
日本は同調圧力が強くて、一人でいると勝手に「可哀そう」と思う人が多すぎる。干渉されたくなくて一人でいることを選択しているのだから、余計なお世話。私の好きな坂本龍馬も言っている。
自分さえ分かっていれば、他人に分かってもらう必要はない。