新社会人営業マンさんたちがそろそろ営業活動を本格的にはじめている時期だと思います。
今日はそんな営業マンさんたち向けに、「誰もが(能力的には)できるのに、(実際には)できてないこと」を紹介していきます。
これ、証券営業でもwebの営業でも不動産の営業でも出来てない人がとにかく多いですね。
要は「次にアクションをとるのはどっちなのか?」です。
例えば契約書類を預かって、契約審査が通るのを待つ場合。この場合は営業マンかお客さんかで言えば、営業マン側がボールを持ってますよね。それならお客さんに「頂いた書類による通過可否を私より連絡します。お客様はご連絡をお待ちいただければ幸いです。」と付け加えることでお客さんは「あ、何もしなくていいんだ」と明確になります。
タスクがあるかないか、を考えさせてしまうことでお客様は不安になります。脳の認識の上では、取引に対する不安は、担当営業マンへの不安、そして不快感につながります。
人間は合理的な理由よりもこういった感性的な理由のほうが重要な決断の要素になりやすいため、どこの証券会社に大きな資産を預けるかという重要な決断はこのような快適感や不快感により大きく左右されます。
逆に、お客様から書類が不足している場合は「~と、~という書類をお願いします。」と電話の最後に必ず確認する必要があります。営業マンからお客様への電話は、要点だけにするとぶっきらぼうになりそうという配慮から世間話などを含め冗長になりがちです。
必ず最後に重要な点を復習しましょう。
ボールを投げます、と言った後でもお客様はまだまだ不安です。それはいつまでにボールが来るのかわからないからです。お客様は、ボールがいつまでに来るのかによって色々動きを決めたいかもしれません。
逆にお客様からボールを受ける予定(お客様が何かしらのアクションをする予定)であっても、それをいつまでにお客様がしなければいけないのかを教えてあげないと不安です。お客様のアクションは、明日やらないといけないのか、来週でもいいのか、お客様の海外旅行から返ってきた後でもいいのかを明確にしてあげましょう。
お客様としては、「ゆっくりやればいいと思っていたのに急にせかされた」「急いでアクションしたのに、ゆっくりでいいなら他のことを先にやりたかった」という不満が発生する可能性があります。
ですがここで、一概に「いつまでに私(営業マン)からボールを投げます」と言えない事例がでてきます。
その好例が「お客様からの難しい質問」です。
取引ルールに関する細かい質問や、営業店舗にいる他の人間や他部署もしくは社外の人間などとの調整が必要な質問などがそれに該当します。
その場合にはこう言うのが理想の回答のうちの1つです。
「その件に関してはお調べ致しますので、一旦~~日までお待ちいただけますでしょうか。~~日には解決した場合の回答か、解決しなかった場合にも進捗をお伝えさせていただきます。」
このように回答することでお客様は「あ、この日までにこの人から何かしらの連絡をもらえるから一旦忘れていいんだな」となります。
このタスクからの解放感こそが安心感につながり、営業マンへの信頼感に直結します。
そしてまだまだ、差別化のためにできることがあります。
それは「投げる予定or受ける予定を自分で覚えない」ということです。
何を言っているのかわからないと思いますので、例を用いて説明します。
上で挙例した難しい質問をうけた場合、社内でさらに先輩に質問することなどがありますね。
その場合、顧客と電話を終えたあとに
・先輩に質問する
・先輩に回答される
・先輩の回答をお客様に伝える
という3つのフローがあります。
そうすると、電話を切ったら先輩にすぐに質問できるとは限りませんので(先輩は忙しいので)、少し待ってから質問することも多くなります。
その時に
・いつまでに先輩に質問して
・いつまでに回答をもらって
・いつまでにお客様に伝えればいいのか
という3つの締め切りが発生します。
殆どの営業マンは、これをなんとなくで管理しています。なんとなくというのは、頭の中で覚えておけばいいやという処理をしていることが多いです。もしくはお客様への回答期限だけ覚えているという人も多いです。
これについては、全ての期限をその場でカレンダーにいれておくことで差別化が可能です。
それにより、忘れてしまうことの防止だけでなく、終業後の仕事への不安感なども軽減されて精神衛生状態が飛躍的に向上します。
仕事終了後は仕事のことをすっかり忘れて大丈夫なので、自分の仕事や就業環境に対する安心感にも繋がります。
ということで今回のポイントは3点です。
・どっちボールなのかハッキリさせる
次動くのは誰なのか、明確にしましょう。
・いつまでにボールを投げor受ける予定なのかハッキリさせる
いつまでに動くのか明確にしましょう。
・ボールを投げor受ける予定を覚えないようにする
誰がいつまでに動くのかを一元管理しましょう。
これらは誰にでもできることですが、徹底実施できている営業マンは1割もいません。
学生の皆さん、新社会人の皆さん、簡単な差別化なので是非実施してみてください。