Co-living(以下、コリビング)という言葉を聞いたことがある人はどれくらいいるでしょうか?
コリビングとは、2010年頃から日本で発達していったコワーキングという働き方に、シェアハウスと地域との結びつきの要素を加えた新たなワークスタイルとなります。
今回はこのコリビングという働き方と地域プロモーションについてのサービスについて詳しくみていきます。
日本では、現在ノマドワーカーが増加しています。ノマドワーカーとはパソコンやタブレット端末を使い、オフィスではなく、wifiを利用できるカフェなどの様々な場所で仕事をする人たちのことを言います。こういった人はコワーキングスペースのような共同オフィスで仕事をするケースも多く、この働き方は2010年頃から日本でも普及していきました。
コリビングは欧米で数年前から流行っている働き方で、コワーキングスペースで仕事をするだけでなく、シェアハウスのような形で、寝泊まりをすることができるという要素が加わっています。シェアハウスと書いていますが、日本ではゲストハウスとコワーキングスペースが一体となった複合施設が多い形となっています。また、コリビングはコワーキングとシェアハウスを組み合わせるだけでなく、地域との結びつきを意図的に持てるような形になっています。
コリビングは多拠点生活をしている人にとって非常にメリットのある新しい仕事スタイルなのです。
コリビングという考え方が今後普及していくことが予想される中で、HafHというサイトがいち早くこの分野でサービスを開始しています。
HafHは日本で初めて、コリビングにサブスクリプション(月額費用)の概念を取り入れたサービスで、提携先の複合施設であれば、プランに合わせて、コワーキングスペースの利用やゲストハウスへの宿泊が可能となります。提携先の施設のある場所については長崎県・福岡県・大阪府・東京都・神奈川県という国内の拠点に加え、カンボジアのシェムリアップ、ベトナムのハノイ、シンガポールのクアラルンプールなどがあり、今後さらに提携先が増加していくことが予想されています。HafHを利用すれば、wifiの利用料金や住居の敷金・礼金はかかりません。
今後、コリビングという考え方が浸透していくことで、HafHのサービスが注目されていくことは間違いありません。
料金体系として、HafHは3つのプランが用意されています。
1つ目は「いつもハフ」というプランです。これは月額82,000円の固定費用を支払うことで、HafHの提携先施設のコワーキングスペースを1カ月間使い放題となるのに加え、施設へも宿泊し放題となるプランです。提携先の施設であれば海外の施設でもコプランで、コワーキングスペースと宿泊施設は利用し放題となります。
また、このプランを利用すれば、HafHのサービス展開をしている会社の本社は長崎県にあり、長崎県の住民票も取得することが可能となります。
常に旅をしながら拠点を変えているという人にとってはメリットのあるサービスとなっています。
2つ目が「ときどきハフ」というプランです。月額費用は32,000円となり、提携先施設のコワーキングスペースを利用し放題となるのに加え、月間10日以内であれば空きベッドがあれば宿泊することがあるプランになっています。
3つ目が「はたらくハフ」というコワーキングスペースが利用し放題になるプランとなり、ゲストハウスに宿泊するには別途料金が発生します。
自分の働き方に応じてプランを選択できるというのがHafHの大きな特徴です。
コリビングのように特定の場所で働くのではなく、多拠点生活を支援するサービスが増加しており、地方にある施設もノマドワーカーの取り入れに積極的になっています。
日本は空き家問題が深刻化しており、空き家の数は特に地方で増加しています。そこで空き家をコワーキングスペースとゲストハウス両方の要素を持った複合施設にすることでノマドワーカーを受け入れ、地域との交流を持つことで地域を活性化させようとしている地方もあります。
ノマドワーカーのスキルをビジネスや地方活性化につなげる活動の中で例として3つの活動をみていきます。
ゲストハウスのアイドル、自称「ゲスドル」と名乗り、活動をしているアイドルがいます。活動内容としては47都道府県のゲストハウスを訪問し、noteで地域の情報を発信しています。また、ゲスドルは個人のクラウドファンディングサービス「ポルカ」経由で資金を募りながら旅をするというスタイルをとっています。ゲスドルからすると47都道府県のゲストハウスを渡り歩きながら旅ができるというメリットがあり、地域の人はゲスドルの情報発信能力を活かして、地域の情報を外部に発信して顧客の呼び込みを図ることが可能となります。
このような形で旅をするというスタイルの人が今後海外の人などにも増えていくと、インバウンドプロモーションなどにも有効な施策となる可能性もあり、注目の動きになっています。
地域を旅して情報を発信するという活動を個人ではなく、グループで行っている人たちもいます。この活動をしているのは「旅、ときどき仕事」というサイトであり、不定期でメンバーの募集を行っています。サークル感覚で数十人が集まり、期間と場所を定めて旅行しながら地域の魅力を発信しています。
ただのノマドワーカーではなく、集団ノマドワーカーとして活動している点が面白い点となっています。
地域の人がノマドワーカーに対して、この仕事をしてほしいというオファーを出す形になっているのが「SAGOJO」というサービスです。
ライターなどに地域のイベントや魅力を取材してもらい、情報を発信してほしいというオファーを送り、旅をしながら活動をしているノマドワーカーは地方を訪問し、取材を行います。サイトの中に地方からの仕事リクエストは100件以上あり、旅人には最適なサービスとなっています。
地方が旅人に対して仕事をオファーするという点で珍しいサービスであるといえます。
現代において、ノマドワーカーの働き方は変化しています。コワーキングスペースとシェアハウスの両方の要素を取り入れたコリビングという考え方が出てきたり、ノマドワーカーのスキルを地域活性化に活かすような取り組みが増えてきたりと、今後も様々な働き方が出てくることが予想されます。
ノマドワーカーの生活スタイルが今後どのように変化するのか要注目ですね。
〇オンラインサロン主:マルコ
LINE@でも情報配信してます。こちらから
〇ライター:田中 聖人
ライタープロフィール:5月からライターとして活動。仮想通貨やアフィリエイトに興味あります。