「常陸国の三蚕神社」の一社で、全国に祀られている蚕影神社の総本社。
蚕影神社は神衣を織るための養蚕、製糸、機織の技術伝来の地として、養蚕の神を祀っています。
でも、想像していたよりも何となく廃れていて・・・。良く云えば、山・自然と一体化しているというか・・・。ひっそりとしていて・・・。
日本全国で養蚕が盛んだった明治・大正時代には多くの参拝客で賑わっていたそうです。
空気・空間はとても良かったんですよ。
鳥居をくぐって真っすぐに拝殿へと延びる参道会談
この辺りの空気・空間はとても心地よかったですね。
拝殿
本殿
鬼瓦には、「蚕」の文字が。
蚕影神社(こかげじんじゃ)の正式表記(旧字体)は蠶影神社。通称は蚕影山(こかげさん)神社。全国にある蚕影神社の総本社。古名は蚕影山桑林寺、蚕影明神など。近代社格制度に基づく旧社格は村社。
主祭神:和久産巣日神 埴山姫命 木花開耶媛命
配祀神:筑波男神、筑波女神、素盞鳴命、月読命、蛭子命、天照大神、生馬命
主祭神に浅間神社の「木花開耶媛命」が・・・。そういえば、富士山の樹海の穴へ蚕を入れて幼虫の生まれる時期をずらし効率よく繭玉を取っていたそうですよ。それでコノハナサクヤヒメが祭神になっているのかもしれませんね。それとも筑波から見えた富士山を崇めたのか・・・。
この神社は、筑波国造が創祀に関わることから、古来筑波山神社とも縁が深い。筑波山神社の御座替祭を構成する祭祀に神衣祭と神幸祭とがあり、いずれも「神衣を祭器」としているが、蚕影神社は「神衣を織るための養蚕、製糸、機織の技術伝来の地」として、養蚕の神を祀っているわけです。
参道下の湧水
蚕影山神社下から望む筑波山
このお札の写真は、以前、「府中市郷土の森博物館」で撮ったものです。
創建は諸説ある。筑波国造の創祀とする説が多い。
境内案内板:成務天皇御代(131-190年)、筑波国造阿閉色命の創祀。
金色姫伝説:欽明天皇御代(539-571年)。
筑波郡案内記:延長4年(926年)、筑波国造権太夫良平の創祀。
常山総水:崇神天皇御代(不詳)、蚕影山大権現として創祀、別当桑山寺。
いずれにしても、かなり古くから筑波山神社とともに時を重ねてきたのでしょうね。
こちらは、埼玉県嵐山町の鎌形八幡神社(本堂脇)に奉納された繭額(まゆがく)。
こちらは、多和目天神社(埼玉県坂戸市)の繭額(まゆがく)。
2016.7