美術の祭典東京展の準備と10月の展示予定

アート屋のメロンパス melonpas
2019/09/24 15:50

はいこんにちは、アート屋です！

私の所属している東京展美術協会の公募展がいよいよ来月に迫ってまいりました。会場は上野の東京都美術館です。

トップページのリンクを貼ったのにページ名はなんで藤井勉展なんでしょうね……。

さほど有名な美術団体でもないので、ご存知の方は少ないかと思います。ですのでここで簡単に紹介させてください。

東京展について
「東京展」は、１９７５年に表現の自由と発表の自由を求め、決して権威主義に屈することのない創造の場をめざして結成いたしました。

作品のジャンルは、平面（具象、非具象）・立体・絵本・コミックアート・版画・イラスト・写真等広範囲におよび、壁面の使用は号数の制限・点数の制限をはずし、作家の意思を最大限に尊重してきております。　
他の団体展との大きな違いは、運営委員会が推薦した作家の作品を展示するという「推薦制」をとり、作家自身の厳格な主体的責任において作品の発表を行っているところにあります。　なお、国際交流も当初から重要な視点とし、大韓民国・ロシア・オランダ・アメリカ・バングラデシュ等の美術を紹介し、大きな反響を呼んできました。また「顕彰故展」では、国内の物故作家の代表作を多数展示し、多くの共感を得ております。「東京展」は、毎年秋に東京都美術館において展覧会を開催しておりますが、皆様の幅広いご批評を頂ければ幸いです。
併せて自由な精神で創造の世界を追究する全国の制作者の参加を心から希望しております。

　東京展美術協会　運営委員長　　青柳芳夫
(東京展公式サイトより)

特に冒頭に挙げられている『表現の自由』と『権威主義の否定』が当美術協会の特徴です。初期の頃は中村正義、針生一郎、岡本太郎、井上長三郎、丸木位里、寺山修二などなどといったものすごいメンバーがこの理念に賛同し参加していたそうです。ほんまかよってくらいすごいですね。

表現の自由を掲げているため、制作や活動については完全に個々の主体性に任され、指導や口出しは一切ありません。また、他の美術団体ではほとんど見られない『絵本』や『コミックアート』(アニメ・ゲーム系のデジタルイラスト)の部門も設けられており、好評を博しています。絵本部門は絵本業界でも指折りの大きな展示会として位置付けられているそうですし、コミックアート部門はTwitterやpixivで人気のある方々もかなりいてレベルが高いです。

さらに今年からは五美大交流展ともコラボしており、五美大(武蔵美・多摩美・女子美・東京造形大・日大芸術学部)の有志の学生たちが展示した作品の中から選抜で20作品ほどが本展に参加するそうです。楽しみですね(〃^ー^〃)

また、派閥やヒエラルキーのない平等な会を目指しており、多くの大手美術団体のような金とコネでのしあがるシステムを否定しています。偉い先生に弟子入りしたりお歳暮を送って上のランクに推薦してもらうみたいな慣習はありません。そもそもランク自体がないので名誉ある肩書きもありません。それだけにコネも生まれないのでアーティストとしての実績は各自の活動において実力で勝ち取るしかありませんが、それこそ本来のあるべき形としています。

私は現在この団体の運営委員のひとりなので、準備などの裏方仕事にも関わっています。

先日は作品の搬入をしました。

東京都美術館の地下です。

こういう感じで作品を受け付けして、ジャンルに分けて保管していくわけですね。会員の作品は図録に載せるためにスタジオで写真撮影をします。点数が多いので2日間にわたって行われます。

そして昨日はセレクトの日でした。

絵画部門の作品は数が多いので2つの棟に分けて展示されるわけですが、各作品をどちらの棟に展示するかという振り分けです。東京展全体の鑑賞順路において一番最初のグループと最後のグループになるため、本展の第一印象によさそうな作品か最後の締めによさそうな作品かを判断するわけです。最後の棟には小品の部屋もあるため、小さい作品は後半部分に多くなる傾向にあるようですね。

みなさんの個性的な作品を一早く見れて楽しかったです(〃^ー^〃)

私は個展にも出した屏風画を1点出品します。

さすがに新作は無理でした。

新潟で見てない人はぜひ、ウエノズーでパンダとかを見るついでにでも見てくだされば……！

10月はその前に京都でも公募展に出します。SYOモデルサロン展という人物モチーフオンリーの展示です。こちらは京都市美術館にて。