今日は仮想通貨(暗号資産)のHARMONY(ハーモニー)を取り上げてみたいと思います。トークン名は ONE となっております。
2019年5月にバイナンスローンチパッドを使ったIEO(取引所によるオファリング)を行い資金調達を行います。
2019年のバイナンスローンチパッド案件は5件目となりますが、前回から抽選制という形でオファリングが行われおり、今回は軽微な新ルールの追加もあるようです。
IEOの概要とともに抽選の概要について説明できればと思います。
目次
★銘柄概要
◎通貨情報
◎トークンアロケーション
◎トークンの流通数量の推移
★IEO概要
◎基本情報
◎トークンセール概要
◎抽選の概要
★プロダクト、ソリューション
★主要開発者
★ロードマップ
★まとめ
★各種リンク
”オープンなコンセンサスプラットフォーム"
Harmony(以下、ハーモニー)のシャーディングを使ったスケーラブルでハイスループットなブロックチェーンプロトコルは、さまざまな形態の支払いおよびプロトコルへの参加(ステーク、取引手数料、投票およびガバナンス)に使用されるネイティブトークンによって強化されます。
ハーモニーはブロックチェーンを使用して、さまざまな利害関係者、開発者、および企業のインセンティブを調整しながら、代替可能(Fungible)および代替不可能(Non-fungible)なトークンおよびゲームや不動産資産のオープンマーケットプレイスを構築できるようにします。さらに今後ゼロ知識証明の適用により、多くの情報およびデータ市場で問題、つまり個人の市場参加者はデータをシェアしたいがデータそのものを取得していたい、という願望を叶えることを可能とするデータ共有プラットフォームを構築することができます。
◎通貨情報
通貨名:Harmony
ティッカー:ONE
総供給量: 12,600,000,000 ONE
循環供給量:3,061,800,000 ONE (24.3%)
プラットフォーム:Binance Chain(BEP2トークン)
コンセンサス方式:BLSベースのpBFT
IEO価格:0.003175 USD(1 ONE= 0.000092 BNB)
トークンセール開始日: 2019年5月28日15時~(日本時間) ※
上場日:2019/6/1 13:00(日本時間)
取引所:Binance
公式ウェブサイト:https://harmony.one
公式ツイッター:https://twitter.com/harmonyprotocol
ホワイトペッパー:https://harmony.one/whitepaper.pdf
※抽選日 BNB保有による抽選チケットの配布および、抽選で当選したアカウントのBNB残高が自動的に引き落としされます。
※日程などは随時変更の可能性もあります。詳細はBinance公式ページをご参照ください。
トークン売却に関するロックアップ(制約)スケジュール▼
トークンセール(IEO)…12.5% 今回500万ドル調達を計画。ロックアップなし
トークンセール(シード)…22.4% 段階的に市場に流通
チーム…12.5% 段階的に市場に流通
プロトコル開発…26.4% 段階的に市場に流通
エコシステム開発…21.8% 段階的に市場に流通
➡トークンの初期流通量はローンチパッドセール分の12.5%を含む24.3%となるようです。
トークンディストリビューション図▼
以下の通り当初流通量は少なく、徐々にトークン数量が市場に出回ってきます。
バイナンスで2019年5月28日15時(日本時間)に抽選が開始され購入する権利が確定します。BNBを保有することで宝くじが獲得でき、BNB残高は2019年5月20日9時(日本時間)に記録、スナップショットが開始されます。
またトークンはBNBのみでの購入が可能になります。
・ローンチパッドのセッション時間:2019/05/27 15:00 AM(日本時間)から2019/05/29 17:00 (日本時間)
・BNB残高記録:BNB残高の記録は2019/05/19 23:59:59(UTC)に開始
・トークン名:Harmony(ONE)
・ハードキャップ:5,000,000 USD
・総トークン供給量:12,600,000,000 ONE
・ローンチパッド割り当てトークン合計:1,575,000,000 ONE(12.5%)
・パブリックセールトークン価格:1 ONE = 0.003175 ドル(BNBの価格は宝くじ抽選日に決定されます)
・トークン販売フォーマット:宝くじ
・抽選チケットの最大獲得数:16,666 個
・1当選チケット当たりの割り当て:300 ドル(94,488.18 ONE)
・サポートされているセッション:BNBセッションのみ(USDT、BTC建て販売はなし)
・Harmony(ONE)は、Binance ChainにBEP2資産として発行されます。
➡すでに機関投資家向けに販売(シードセール)を行っており、シードセールではローンチパッドより高い値段(0.0065ドル、全体の22.4%分)での販売だったようです。
今回はバイナンスローンチパッド2回目の抽選制でのIEOへの参加が可能となります。
抽選ルールは以下の通りとなります。前回から2つの新ルールが追加されています。
✅抽選のルール
・本人確認(KYC)
・非対称国者のIEO参加を除外
・(新ルール)保有期間中の各口座の平均BNB保有額を計算します。残高は7日間の毎日23時59分59秒(UTC)におけるBNBの残高の平均が計算されます。
・(新ルール)チケット請求期間が終了するまで、ユーザーはいつでもトークン購入契約に署名できます。
✅抽選タイムライン
・BNB残高記録 2019/05/20 8時59分59秒(日本時間)
BNB残高は5月20日午前9時(日本時間)に記録され始めます。
アカウントに十分なBNBがあることを確認してください。
請求することができるチケットの枚数に影響します。
・チケット請求 2019年5月27日15時 (日本時間)※
・抽選期間 2019年5月28日15時(日本時間)
・抽選の当選者 2019年5月28日17時(日本時間)
当選チケットをお持ちの場合、24時間以内にアカウントから
それぞれのBNBを差し引きます。
控除するのに十分なBNBがアカウントにあることを確認してください。
・上場日:確認時点で未記載
※チケットの請求はこちらの専用ページまたは、ローンチパッドページからお願いします。
✅対象となるチケットの数を計算する方法
ユーザーは、抽選日に至るまでの7日間(以下のXで表される)にわたるBNB保有に基づいて最大5つのチケットを請求することができます(スナップショット回数は8回です。5/24追記…公式の例を参照に↓の例を作りましたが、公式の計算式に誤りがあり訂正が入ってました)。
7日間の平均BNB残高(X) チケットの枚数
50≦X <200 1
200≦X <300 2
300≦X <400 3
400≦X <500 4
X≧500 5
(例)1~4日目までのBNB保有量が100、5~8日までのBNB保有量が50だった場合、100×4日+50×4日=600を、対象期間の8日で割った75 BNBが「7日間の平均BNB残高」となり、請求できるチケット数は(50≦X <200に該当するため)1枚となります。
Harmonyのビジョンは「100億人のためのオープンコンセンサス」です。
Harmonyのオープンインフラストラクチャは、将来の分散型エコノミーに力を与えるように設計された、高スループット、低遅延、および低料金のコンセンサスプラットフォームです。
スケーラビリティと分散化の両方を実現することを目指しています。オープンコンセンサスの約束は、規模に応じて分散の調整を可能にすることですが、その両方を達成できるプラットフォームはまだありません。
Googleがその検索インフラストラクチャを垂直に統合する方法と同様に、私たちは大規模な合意を解決するためにフルスタックアプローチを取ります。分散アルゴリズムを維持しながら、ネットワークのパフォーマンスを最大化するために、コンセンサスアルゴリズム、システム、およびネットワークの各層で10倍のイノベーションを適用します。エンドツーエンドの統合により、モジュラー方式で行うよりも速く反復し、より積極的に最適化することができます。
ハーモニーの技術的アーキテクチャは、完全で安全なシャーディングスキーム、効率的な合意、およびスケーラブルなネットワークインフラストラクチャを実装しています。
Harmonyは安全なシャーディングプロセスに依存しています。そこではバリデーターは予測不可能でバイアス不可能なランダム性に基づいてシャードに分配されます。また、検証者が悪意を持って振る舞った場合に処罰される、Proof of Stakeブロックチェーンです。POSと実用的なビザンチンのフォールトトレランス(PBFT)を組み合わせた効率的なコンセンサスプロトコルを統合しています。RaptorQファウンテンコードやKademliaルーティングを含むネットワーキング技術の採用により、Harmonyは断片の数で線形に縮小するクロスシャードトランザクションを達成することができます。
各層を革新することで、Harmonyは、データ市場、ゲーム、金融取引などの経済活動を数十億の人々にサポートする、スケーラブルで安全で分散型のシステムを提供することを目指しています。
通貨情報の項目でコンセンサス方式にBLSベースのpBFTと記載させていただきましたが、BLSとはBoneh-Lynn-Shachamという人名の略語とのことでBLSマルチシグを使ったPBFTコンセンサスプロトコルとなるようです。
(参考)Harmony Testnet -Architecture項目
(参考)BLS署名の紹介と実装
2018年第3四半期に、Harmonyチームは100個の独立したシャード(それぞれ400ノード)に40,000のAWS/GCP/Azureインスタンス(ノード)のネットワークをデプロイしました。ネットワーク全体のピークパフォーマンスは118,000 TPSのレートを記録しています。テストブロックサイズは約2メガバイトで、平均テストトランザクションサイズは約250バイトでした。
2018年12月、HarmonyチームはアダプティブIDAプロトコルを実装することで1.36秒のブロック同期時間を達成しました。
その後、チームは2019年4月に最新のTestnet 3.0を含むいくつかのTestnetバージョンをリリースしました。Testnet 3.0はローンチ以来1ヶ月以上信頼性の高い動作を続け、220,000 以上のブロックを生成しました
ハーモニーウォレット、エクスプローラー、テストネットのドキュメントはこちら。
Harmonyのマルチシェアネットワークのブロックエクスプローラもこちらから入手できます。
チームは最近、Harmony Lottery(分散ランダム性を実証するため)を開始しており、初日に何百人ものユーザーが参加しました。また、Contentosプラットフォーム上でHarmony Puzzle(ハーモニー・パズル)をローンチし、50,000人以上のユーザーにコミットする予定です。
(参考)テストネット:https://testnet.harmony.one/
(関連)Survey on Blockchain Testnetsにおいて各競合についての言及があります
CEO、COO、コラボレーター陣は以下の画像の通りとなります。
パートナーは、Animoca("Garfield"などのゲーム開発会社)、Contentos(毎月60Mのユーザー数を持つコンテンツプラットフォーム)、そしてTimeless(カレンダーベースのサービスマーケット)です。
Animoca Brands…Garfield、Doraemon、およびAstro Boy等のグローバルなゲームの開発会社。HarmonyはAnimocaと協力してERC721互換のゲームアセットとデジタルグッズを制作しています。
CoinXP…分散取引所。Harmonyと提携してHarmonyインフラストラクチャ上で実行されます。
Contentos…60m MAUメディアアプリケーションエコシステム。Harmonyは、ContentosのメディアエコシステムでdAppを立ち上げています。
GSVlabs…新興企業およびFortune 500企業のイノベーションを加速するイノベーションセンターです。HarmonyはGSVlabsと共同で、パブリックブロックチェーンにエンタープライズクラスのソリューションを実装しています。
hBits…不動産をトークン化し、部分所有権を通じて商業用不動産投資に関心を持つための投資家へのアクセスを提供します。ハーモニーは、hBitの不動産トークンの生成と交換のためのトークンプロトコルを構築しています。
Hyperion…分散マッピングプラットフォーム。HarmonyはHyperionがその上にマップレイヤを構築するための分散型ネットワークを提供します。
NoIZ…消費者に報いるブロックチェーンネイティブ広告配信プラットフォーム。HarmonyはNoIZを使用して、ユーザーデータのプライバシーを保護し、広告を消費したことでユーザーに報酬を提供する分散型広告エコシステムを構築しています。
Nomica…トークン化された証券の発行、管理および決済を容易にするための準拠プラットフォーム。HarmonyはNomicaと提携して、現実世界の資産と新しい金融証券のトークンを開発しています。
Picolo…分散データベース。Harmonyは、そのプロトコルでPicoloデータベース製品をサポートしています。
Qokka…言語を分析し理解するための予測および感情分析エンジン。HarmonyはQokkaと共同で、ブロックチェーンに関するデータ分析を行っています。
Quanta…分散型取引所。Harmonyは、Quantaをサポートするための真のランダムネス生成とインフラストラクチャを開発しました。
Rymedi…FDA承認の患者追跡会社。患者の健康状態追跡のためのHarmonyインフラストラクチャを使用した調査を行う。
Timeless…ユーザーとサービスを結び付けるカレンダーアプリ。ハーモニーは、Timelessでサービスエコノミーを推進するオープンマーケットプレイスインフラストラクチャを構築しています。
ロードマップでは現在テストネット3.0の状態となっており、今後以下のようなスケジュールで開発が進められていくようです。
2019年第2四半期(4~6月)に制限がある形でのメインネット(Throttled Mainnet)、第3四半期(7~9月)で完全な形でのメインネット(Full Mainnet)ローンチを予定しているようですね♬
2019年第2四半期
宝くじとパズルのデモ
クロスシャードコミュニケーション
ハーモニーゲーム
メインネットローンチ(制限ありVer)2019年第3四半期
Kademliaルーティング
無期限消去コード
高速状態同期
WASMプロトタイプ
フルメインネットのローンチ2019年第4四半期
ゼロ知識証明dAppの移植
パートナー向け生産サービス
以上、Hermony(ハーモニー)を取り上げてみました。
バイナスローンチパッド2019年5月案件として抽選制でのIEOとなります。
IEO価格における初期時価総額は10.7億円程度となるようです。
Zilliqa、Dfinity、Ethereum2.0、EOS、QuarkChain、MultiVacなどのパブリックチェーンが競合となり、シャーディングについても一定の実績があるように感じました。
以前から注目のプロジェクトとして目をつけていた人もいたようですね!
バイナンスローンチパッドの抽選については2回目となりますが、前回の抽選では5割前後くらいの確率で当選していたというようなツイートも見られ、今回もある程度当たりやすくなるといいですね♬
最後までご覧いただきありがとうございます(__)
【2019/5/29追記】
当選確率は30.82%となったようです。前回58%近くの当選確率があったので、だいぶ当たりづらくなった印象ですね!BNBをロックしなくてよいので複垢でチケット請求をする人も増えたという声もあったようです。
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