今回は仮想通貨(暗号資産)のTroy(トロイ)を取り上げてみたいと思います。トークン名は TROY となっております。
2019年12月にバイナンスローンチパッドを使ったIEO(取引所によるオファリング)により資金調達を行います。
2019年のバイナンスランチパック案件は11件目となりますが、前回同様IEO発表時点でBNBのスナップショットが開始(11/3~)しておりBNB保有数量に応じて宝くじが獲得でき、変更点として前回IEOより100万ドル調達額が増える(300万ドル→400万ドル)ことにより宝くじの当選枚数が増える(15,000→20,000枚)点などが挙げられるようです。
★概要
★IEO概要
★プロジェクトの特徴
★プロダクト、ソリューション
★主要開発者、パートナー、ロードマップ
★まとめ
★各種リンク
機関投資家、プロトレーダーのためにプライムブローカーサービスを提供。
各地域の規制および取引慣習に対応したローカライズされたブローカレッジ(仲介)サービスを提供。また、各取引所を横断した決済ネットワークを構築し、取引、カストディ(保管)、資産管理などのフルスタックアプリケーションを提供。リスク管理の自動化、データ分析サービスや決済、証拠金取引、OTC取引等。
パートナーにIOST、Celer Network、Harmony、Cocos-BCX、Ankr Networkなど。
※プライムブローカーとは…日本語直訳は「主要な仲介者」。主にヘッジファンドの運用者を顧客として、ファンド運用のためのサービスを提供する企業のこと(参考:Weblio)。
通貨名:Troy
ティッカー:TROY
総合供給量:10,000,000,000 TROY
循環供給量: 1,290,000,000 TROY (12.90%)
プラットフォーム:バイナンスチェーン(BEP2トークン。トークン生成時)
コンセンサス:-
IEO価格:1 TROY = 0.005 USD(= 0.00032875 BNB)
取引所:Binance(12月5日午前11時上場予定)
公式ウェブサイト:https://troytrade.com/
公式ツイッター:https://twitter.com/troytrade
ホワイトペッパー:https://www.troytrade.com/troy/Troy_Overview.pdf
【トークン分布状況】
プライベートセール トークンは、総供給量の12.00%を占めます。単価
0.007ドル。
バイナンスローンチパッド トークンは、総供給量の8.00%を占めます。単価0.005ドル。
チーム&アドバイザー トークンは、総供給量の10.00%を占めます。
エコシステム トークンは、総供給量の10.00%を占めます。
マイニング報酬 トークンは、総供給量の60.00%を占めます。※プライベートセールで840万ドル(約9.2億円)をERC20トークンと引き換えに調達済みとなります。また今回のIEOでは400万ドルの調達を予定しています。
以下の画像の通り、当初流通量はほぼバイナンスローンチパッド(8.00%)とプライベートセールやチーム、エコシステムの一部(4.90%)となっているようです。徐々にプライベートで事前に販売していた分のトークンやマイニング報酬分が流通していきます。
バイナンス取引所でBNBを保有することで2019年11月3日午前9時(日本時間)から2019年12月3日まで30日間に渡り毎日・毎時間スナップショット(残高確認)が行われます。日々のBNB残高により宝くじが獲得できます(下記詳細)。
また、2019年12月3日 15:00(日本時間)から24時間の間、チケットの申請(請求)を行うことができ、申請によって宝くじチケットを入手できます。
エアドロップ①として30,000,000 TROY (約150,000ドル) が1枚も当たらなかったハズレくじ所有者全員で分配される点に注意が必要です。
また、エアドロップ②として10,000,000 TROY(約50,000ドル)が宝くじを請求する権利を持っているにもかかわらず宝くじを請求しなかった方へ均等に分配されます。特にエアドロップ②に関しては、12月3日午前9時時点で最低50BNBを保有している必要があるため注意が必要です。
IEO参加はBNBのみでの購入が可能になります。当選チケットを持っている場合はBNBを保有しておくことをお忘れなく!
・BNB残高記録:2019/11/3午前9:00~2019/12/3午前9:00
・トークン名:Troy (TROY)
・ハードキャップ:4,000,000 USD
・総トークン供給量:10,000,000,000 TROY
・ローンチパッド割り当てトークン合計:800,000,000 TROY(全体の8.0%)
・パブリックセールトークン価格:1 TROY = 0.005 USD(= 0.00032875 BNB)
・トークン販売フォーマット:宝くじ(抽選)&エアドロップ
・チケット(宝くじ)の最大当たり枚数:20,000
・チケット当たりの割り当て:200 USD (40,000 TROY)
・エアドロッププール:40,000,000 TROY
・サポートされているセッション:BNBのみ
・トークンは、発行初期はバイナンスチェーン上にBEP2資産として発行されます。
注:すべて日本時間で表記していますが日程変更・誤記載の可能性もあるので、なるべく原文をご確認ください。
今回はバイナンスローンチパッド8回目の抽選制でのIEOへの参加が可能となります。
前回から大きな変更点はありません。はずれくじへのエアドロップがある点も前回同様です。また、前回記載のあった「BNB保有期間30日ルールは今後も続く」という表現が今回はなくなっているようです。抽選ルール詳細は以下の通りとなります。
⌛抽選タイムライン
・2019/11/3 9:00 AM(日本時間)から2019/12/3 9:00 AM(日本時間):この期間中、ユーザーBNBの残高のスナップショット(記録)は毎時間、30日間にわたって記録されます。この30日間の最終的な平均BNB残高によって、請求できるチケットの数が決まります。
・2019/12/3 15:00 PM(日本時間):チケットの申請は24時間の間、権利を持つすべてのユーザーが行うことができます。チケット申請を完了する前に、ユーザーはトークン購入契約書にも署名する必要があります。
・2019/12/4 15:00 PM(日本時間):チケットの請求が終わり、宝くじの抽選が始まります。
・2019/12/4 17:00 PM(日本時間):当選チケットが発表され、それぞれのBNBは当選ユーザーのアカウントから差し引かれます。当選券がある場合は、24時間以内に差し引かれるのに十分な額のBNBがアカウントにあることを確認してください。注文中のBNB、マージンアカウント/レンディング中のBNBは差し引くことができません。
・2019/12/4 17:00 PM(日本時間):当選チケットを持っていないすべての参加者にエアドロップを開始。
・2019/12/5 11:00 AM(日本時間):バイナンス上場(TROY/BNB, TROY/BTC and TROY/USDTの各トレーディングペア)
なお、マージン口座(レバレッジ取引口座)、サブアカウント(子口座)に入っているBNBも抽選チケット獲得対象となります。詳しくはこちらをご参照ください。
※チケットの請求は専用ページまたは、ローンチパッドページからお願いします。
✅対象となるチケットの数を計算する方法
ユーザーは、抽選日に至るまでの30日間(以下のXで表される)にわたるBNB保有残高に基づいて最大10枚のチケットを請求することができます。
30日間の平均BNB残高(X) チケットの枚数
50≦X <100 1
100≦X <150 2
150≦X <200 3
200≦X <250 4
250≦X <300 5
300≦X <350 6
350≦X <400 7
400≦X <450 8
450≦X <500 9
X≧500 10
(例)1~4日目までのBNB保有量が100、5~23日までのBNB保有量が50、24~25日までのBNB保有量が70、26~30日までのBNB保有量が80だった場合、100×4日+50×19日+70×2日+80×5日=1890を、対象期間の30日で割った63 BNBが「30日間の平均BNB残高」となり、請求できるチケット数は(50≦X <100に該当するため)1枚となります。
⭕機関投資家、適格投資家(プロトレーダー)のためのツールを提供
⭕各地域の規制および取引慣習に対応したローカライズされたブローカレッジ(仲介)サービス
⭕各取引所を横断した決済ネットワークを構築
⭕取引、カストディ(保管)、資産管理などのフルスタックアプリケーション
⭕リスク管理の自動化、データ分析サービスなどを含む付加価値サービス
⭕リアルタイムの資金移動と決済、証拠金取引、OTCなどを含む幅広いサービス
⭕共同設置されたサーバーおよび低遅延のアクセスサービスにより高頻度の取引アルゴリズムのパフォーマンスを向上
⭕ブロックチェーンデータ、取引データ、市場データ、ソーシャルデータ、AIおよび定量モデルによって最適化されたメディアデータを使用して、顧客の意思決定をサポート
Troy Trade(トロイ・トレード)は、仮想通貨取引と資産管理に特化したグローバルなプライムブローカー(資金の調達や仮想通貨の借入・保管、決済の代行、リスク管理など、ファンド運用のためのサービスを提供する業務)です。
機関投資家やプロのトレーダー向けに、現物&マージン取引、デリバティブ、データ、保管、貸付、ステーキングなどの革新的な製品を1つのアカウントで仮想通貨の仲介サービスを提供しています。
「ブローカー」や「ブロッカレッジサービス」という用語が度々出てきますが、基本的には仲介業務のことと理解してください!
Troy Network(トロイ・ネットワーク)は決済ネットワークやオフチェーン取引レイヤー、パブリックチェーンレイヤーを基盤として、顧客に最適な取引環境を提供するアプリケーションレイヤーを担います。
公式のYoutube動画はこちら▼
2019年10月31日に招待制でVIPトレーダーへ対してテスト環境でのサービス提供が行われています。
(参照:VIP Clients are Welcome for Invitation-only Testing)
Troyは様々なパートナーとコミュニティ(パートナーシップ)を構築することで高品質のサービスを提供していきます。
「グローバルファイナンシャルパートナーシッププログラム」とは?
ファイナンシャルパートナーシップとは、金融機関とのパートナーシップのことで世界中の大手金融機関によって推進されているグローバルな金融ネットワーク構築を目論みます。米国、日本、英国、中国(香港)のトップレベルの伝統的な大手金融会社やトップの仮想通貨取引機関と強力なパートナーシップを構築し、コンプライアンス要件を満たすためのグローバルコンプライアンスネットワークを支援します。Troyはパートナーとの提携を通じてそのようなネットワークを構築・支援する役割を担います。
「グローバルエコロジカルコミュニティプログラム」とは?
エコロジカルコミュニティとは取引所を含めた、トロイ経済圏のコミュニティのこと。TROYと取引所の関係は、競争関係ではなく、相互に補完的な関係です。資産クラスと流動性が限られている単一の取引所では、さまざまな顧客のすべてのニーズを満たすことは困難です。したがって、プライムブローカーの役割により、検証済みの資産カテゴリと集約された流動性が世界中の顧客に提供され、さらに、TROYは豊富な取引ツールとデータパッケージをユーザーに提供し、すべてのライフステージソリューションへのフルスタック(一通りの需要に応えられるような)アプリケーションを提供します。そのためのエコロジカルコミュニティ、経済圏をTroyが構築します。
なお、ホワイトペーパーでは取引所とプライムブローカーの関係を以下のような図で示しています。
伝統的な金融市場ではインタラクティブブローカーズやゴールドマンサックス、フィデリティ―が役割を担っているプライムブローカーの地位を仮想通貨市場においてTroyが担うようなイメージとなります!
(参照:TROY has launched two Global Partnership Program)
TROYトークンは、Troyプラットフォームのネイティブユーティリティトークンとして機能します。
1.プラットフォームトークンとしてトロイトレードの機能にアクセスする手段であり、需要と供給のリバランスによって動的にバーン(焼却)されます。
2.グローバルなブローカー間ネットワークの維持するためにステーキングされます。
AMAが日本語翻訳されているようです。気になる方は以下のリンクをご参照ください。
CEO…Kira Sun(キラ・サン)。Block72の投資パートナー、CITIC Trustの元信託基金マネージャー
共同創業者、商品開発部長…Qihan Lin(チーハン・リン)。元OKExおよびTiger Brokersのシニアプロダクトマネージャー
共同創業者、CTO…Clark Tong(クラーク・トン)。Fuhua GroupおよびCNBMの元CTO
また、以下のようなバックグラウンドを持った創業チームにより構成されています。
IOST:IOSTは、分散型経済のセキュリティとスケーラビリティのニーズを満たすために、高TPSブロックチェーンインフラストラクチャを構築しています。トロイネットワークは、IOSTのオフチェーンスケーリングテクノロジーを利用して、スケーラビリティと使いやすさを改善します。
Celer Network:Celer Networkは、高速で簡単かつ安全なオフチェーントランザクションを可能にするレイヤー2スケーリングプラットフォームです。トロイはCelerと協力し、Celer Networkの斬新で先進的な状態チャネルスケーリングテクノロジーを採用します。
Harmony:Harmonyは、ステートシャーディングとピアツーピアネットワーキングの高速で安全なブロックチェーンです。ハーモニーはトロイと協力して、レイヤー1スケーリングソリューションの研究開発に向けてR&Dリソースを投入します。
Cocos-BCX:Cocos-BCXは、デジタルゲームエコノミー向けの分散型ブロックチェーンプラットフォームです。トロイは、Cocos-BCXと緊密に連携して、ブロックチェーンゲームでの交換可能なトークンと交換不可能なトークンの取引を強化します。
Ankr Network:Ankrはブロックチェーンベースのクラウドコンピューティングプラットフォームです。TroyとAnkrは、データストレージと決済を取引するための新しい種類のクラウドサービスを構築します。
機関投資家一覧:
2019年Q2 グローバルな仮想通貨取引所30か所以上と統合し、5つの新しいタイプの定量的アルゴリズムを開発および展開
2019年Q2 Troy Projectの商品化を初期化し、製品設計を完了し、技術ソリューションを特定
2019年Q3 パブリックインフラストラクチャ、コアマルチアカウント機能、トランザクション、ウォレット、リスク管理の開発を完了
2019年Q3 プライベートセール完了
2019年Q4 グローバルな金融パートナーシップ構築とエコロジカルコミュニティプログラムを開始
2019年Q4 Troy Trade V1.0パブリックバージョンをローンチ
2019年Q4 主要機能の開発:証拠金取引/先物およびデリバティブ/クオンツ戦略
2020年Q1(予定)Troy Trade V2.0パブリックバージョンをローンチ、コンプライアンスおよび規制対応、金融会社やブローカーと戦略的パートナーシップを確立
2020年Q2(予定)ブローカーSaaSプラットフォームのローンチ、グローバルなブローカーネットワークを拡大し、オンボーディングのブローカーパートナーを紹介制度を導入
2020年Q3(予定)分散型取引および決済機能の実装、APIを開発し、オフチェーンチャネル技術を採用
(参照:TROY, A Crypto Story of Goldman Sachs)
以上、Troy(トロイ)を取り上げてみました。
バイナンスローンチパッド2019年12月案件として話題を集めそうです。
日本語のツイッターもあるようですね。すでに知る人ぞ知るしっかりしたプロジェクトでコミュニティ構築を推進している感じですかね😊
IEOによる初期の時価総額は1,290,000,000 TROY (12.90%)×0.005ドル×110(円/ドル)=7.1億円程度となるようです。トークンの総発行枚数が100億枚と多いので、BTC建て取引では低Sat取引となるイメージでしょうか。ANKRやCELRあたりも総発行枚数が100億枚という点では同じのようです。
12月という事で今年最後のバイナンスIEOになるかもしれません。
最後までご覧いただきありがとうございます(*´▽`*)
【12月4日追記】当選確率は22.57%となりました。
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