03/08/2016
さて、今回からは現地エディンバラでの様子をリアルタイムでお届けします。
毎年何かしらのアクシデントに見舞われておりますが、3年目となる今回は果たして無事に入国できたのか…?
日本から11時間のフライトでオランダ、アムステルダム入りし、トランジットで約2時間、そこからさらに1時間ほどのフライトで諸々15時間ほどかけて昨日無事にエディンバラ入りしました。
昨年まではロンドン、ヒースロー経由だったのですが、世界情勢と昨年の経験を踏まえBAからKLMに変更。
機内食も美味しいし、空港は綺麗だし、今年はとてもスムーズにEdinburgh入り出来ました。
ヨーロッパに行く時は是非KLM航空をお勧めしますよ。
さて、荷物などの問題は一切なかったのですが…。
今年も色々ありましたよ。
まずは飛行機の隣の席に座った日本人。
FATで緑のアニメTシャツからお腹のお肉が出ちゃってる感じ。
「お前は二人分のチケットを取れ」と思っていたら不意に向こうから…。
「ボク、トイレが近いので通路側に代わってあげてもいいですけど…」
「ハァ?代わってあげてもいいですけど??代わるかボケ!こっちは事前に席を指定してんだよ!」
ギリギリに予約しといて代わってあげてもいいよってどういうことだよ、あぁん?!それにあげてもいいって、なんで上目線なんだよ。
きっぱり「NO!」と断り、無事に離陸したのもつかの間、隣では何やら足元でゴソゴソと紙袋をいじっている。
「海外行くのに紙袋かよー」なんて思ってたらおもむろに中からパソコンを取り出して、超至近距離でアニメを観はじめた。
「いや、何を観ようが別にいいんだけどさ。目悪くなるから、もう少し離したほうがいいんじゃないかなー。と、その距離ならPCメガネは意味なくね?逆に邪魔じゃね?それと…定期的に「フゴフゴ、フゴフゴ」って言ってるの何?しかも結構なボリュームだよね?」
そんなことを考えてるとしばらくしてCAが「チキンかフィッシュ、どちらになさいますか?」(勿論英語)とやってきた。
「じゃあ、チキンのトマトソース煮で」と答えた矢先、隣からフゴフゴ君が食い気味で、
「僕は…ミルクで」
「…ハァ?」お前、チキンかフィッシュって言われてんのに「ミルク」ってなんだよ!
初めからその選択肢はねーんだよ!しかも食いものじゃねーし!
「ビーフ」ならまだわかるけど「…ミルク」って!
っと思ってたら、戻って来たCAがフゴフゴ君に差し出したのは…ハイネケン!
「ミ・ル・ク。ハ・イ・ネ・ケ・ン。一文字も合ってなーい!」
どうすんだ?っと様子をうかがっていると、フゴフゴ君はおもむろに缶を開けハイネケンをコップに注ぎ1口飲んだ。
…2口…そして首をかしげて一言「…あれ?」
「…遅くね?見ればわかるよね?…缶にハイネケンって書いてあるじゃん。プシュってやるミルクなんかないよね?しかもお前どう見てもビール飲めないだろ?すぐに気がつけよー」
そして、ミルクとハイネケンを間違われたフゴフゴ君は再び通りかかったCAを呼び止め「エム、アイ、エル、ケー。…ミルク」
CAは訝しげな顔をしながらもさすがに今度はミルクを持ってきてくれた。
なのに、なのにフゴフゴ君はそのCAに「…2杯ください」
「おーい!」
いや、別に何杯もらおうと構わないけどさ、お前「トイレが近いって」言ったの覚えてるんだろうな?
そんなんだからトイレが近くなるんじゃねーのか?少しは我慢ってものをしたらどーなんだよ。
おい!こっちは只でさえ窮屈な思いをしてんだから、少しは気をつかえ。
しかも、乗った時からずっと汗臭い激臭を撒き散らしてんのわかってんのか?おい。
こうなったら寝るしかない。
11時間のフライト中ずっとフゴフゴ君に背を向けてやり過ごすことに…。
で、やがてアムステルダムに到着。
「結局…トイレ行かないんかーい!」
トイレが近いんで変わってあげてもいいですけど〜ってなんだったんだよー。
むしろ、5分に1回ぐらい立って欲しかったよー。
もうちょっと面白くしてくれると思ったんだけどなー。
そんなこんなで無事にEdinburghに到着。
昨年と同じ宿で普段は大学の学生寮として使われている所で狭いけど安く、期間中は主に世界中から集まるアーティスト達が利用しており、ここから街の中心地まで徒歩40分を毎日歩きます。
が、着いた途端にアクシデント。はい、部屋の電気が点きません。
スタッフに言うと「あー、困ったねー。じゃあ、明日の朝には人を送るよー」
へーい!明かりって夜必要なんじゃないのかい?でも、さすがに3年目。
多少のアクシデントは慣れっこ。
しかも気付いちゃいました。そう、ランタンがあるじゃないか!本番で使うランタンが2つも。
まさか、本番前にランタンをリアルで使うとは思いもしませんでしたが、なんとか夜を明かして、朝5時起床。今日はテクニカルリハーサル。劇場へ行って本番前の技術的なチェックをするんです。
その前にシャワーを浴びてと…。はい、お湯が出ません。
さらに換気扇も動かない。もう心身ともにso cold。
朝は軽く10度を下回ってくるエディンバラで水風呂はかなりのチャレンジャー。
でも仕方ありません。修理のスタッフが来るのは11時。
震えながら修理スタッフを待っていると、全身刺青のおっちゃんが笑顔で登場。
「ドモー、ドモー」と言いながら手際よく電気を直していく。
「お湯が出ないんだよー」と言うと、
「あー、タンクのお湯がなくなっちゃったんだね。朝は早い者勝ちだよ」だって。
「換気扇はね音がうるさいから止めてたんだよー」と言いながらつけてくれたけど、つけた瞬間異音が鳴り響く。
「うーん、嫌なら全取っ替えするけど〜」
「…嫌です」
「ちなみに君たちどこから来たの?」って言うから日本だよって答えたら、手首にでっかく入った「兄弟」って刺青を嬉しそうに見せながら「…じゃあ、今週末には直しとくよ〜。キョウダイ!」
「…キョウダイ、じゃねーよ!お前、意味わかってんのかよ!ちょっと怪しい意味になってるじゃんかよ!」
はい、そんなこんなで1ヶ月のエディンバラ生活始まりました。
まだまだ、アクシデントは続きますが、長文なので今日はこの辺で。
次回は劇場でのリハーサルの話やら街の様子を。