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TENT 製作ノート vol.10 – Interview with…

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  • aaaaaa
  • 2019/12/20 15:18

30/07/2016

梅雨が明けた途端、日本の夏を象徴するような毎日ですが、体調も崩さず順調にRehearsalは進んでいます。

いよいよ、本当にいよいよ、明後日8月1日にエディンバラに向けて出発します。

いつものことながら、出発直前まで可能な限りRehearsalを続けます。

まだまだクリアしなくてはならない課題があるので、とにかく続けるのみ。

日本からの最後のアップデートは、おそらく頭の中は台本で埋め尽くされているYuuyaの一問一答で締めくくりたいと思います。

初日まで1週間を切った今の様子を感じ取っていただけたら…

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Q,自分で演じて自分で演出って、どういうこと?

通常演出家はオーケストラの指揮者に例えられるように、全体の方向性を決める人です。俳優の選定だけでなく、作品の方向性や、音響、照明など舞台上で起こることのすべての決定権を持っています。

たまに勘違いされるパターンで、演出家は俳優の演技指導をする人だと思っている人がいますが、それは全く違います。もちろん俳優はわかりやすく舞台上にいますが、観客が見ているのは俳優だけではないはずです。

誰もいない舞台上の空気ですら演出家は管理しないといけないのです。(むしろそっちの方が重要だと思っています。)

同時に「優れた俳優」は「優れた演出家」でなくてはなりません。

作品全体の演出は演出家がしますが、俳優は自分自身の演出が出来なければいい演技は出来ないからです。

基本的に僕は多人数の会話劇の場合、俳優と演出を兼ねません。

全体を把握しければいけませんし、演出という仕事は俳優をやりながら気軽に出来るような仕事ではないと思っているからです。

ですが、今回の作品は独り芝居です。すべての責任が僕自身にあります。

同時に俳優として第3者的目線は常に持たなくてはいけないので、それがそのまま演出家の目線として兼用できると思っています。

しかしながら、やはり限界はあります。完全に一人で演出俳優をこなすことは不可能です。ですから作品を創っている間、自分以外の目線を置かなければわからないことも沢山あるので、常にmaddyに観てもらっています。

それは完全に共通の感覚、そして同じ方向性を持っているからこそ委ねられると思っています。基本的な方向性は決めますが、細かなことは常に相談しながら決めているのです。

時には長い議論にもなりますが、それが作品を創る上ではとても重要なことであり、大人の鑑賞に耐えうる作品になるポイントだと思うのです。

Q,過去2年と比べて、変化はある?あるなら、どんな変化?

変化は沢山あります。まず、求められている作品レベルが自然と高くなってきていると思いますし、同時に越えなければいけないハードルの数も多くなっています。

ただ、同時にそれを楽しめているという変化も感じています。

三回目ともなるとある程度の段取りやペース配分もわかってきていますし、自分のリズムと相談し、調整しながらそれらの難題に挑んでいける「面白み」は何事にも代えがたいものだと思います。

ですが、緊張の度合いは変わりません。どんなにいい作品の予感がしていても耐えがたい苦痛と精神的な重圧から解放されることはありません。むしろ、それらは年々増しているのかもしれません。

もう5年、10年経って「ソレ」すら楽しめるようになりたいですし、もしかしたら「ソノ」恐怖を感じれなくなったら辞める時なのかもしれません。

Q,お気に入りのセリフは?

基本的に今回のセリフは全部好きです。ですが、今回は滑稽なシーンがたくさんあるので、それらのシーンで言うセリフはどれも好きです。

でも、笑いのシーンほど難しいんです。間、空気、温度、すべてが揃わなければ成立しないので・・・。

作品の中で、一つだけ選ぶとしたら後半のセリフ「But only one thing I am sure of… You can change your world only if you are alive.」です。

劇中、散々ふざけていた男がクライマックス直前で何気なく言うこのセリフは、舞台上の「もう一人の男」にだけでなく観客を含めた全世界の人に届いて欲しいと思います。

Q,困っているセリフは?

…全部。

Q,ワクワクとドキドキの比率は?

5対5と言いたいけど、10対10。両方10。

Q,渡英直前、はい一言。

常にあと1週間欲しいと毎回思います。

でも、舞台は生身の人間が創る瞬間芸術なんです。

みんなに「楽しんで!」と言ってもらえるので、「もちろん!」と答えはしますが、本心は「死に物狂い」です。

残された時間、出来ることを死に物狂いでやります。

本番になればあとは「楽しむ」だけ!世界最大の舞台の祭典で、しっかりと足跡を残せるよう残りの時間、目一杯頑張ります。

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ということで、ワクワクもドキドキも満タンという状態で、7月を大切にまとめたいと思っています。

明日31日は日本での最終Rehearsalということで、プロジェクト・パートナーとして様々な企画でご一緒させていただいている「たちかわ創造舎」さんで場所をお借りし、終日調整をする予定です。

昨年以降「ぷれいご」というワークショップ運営という素晴らしいチャンスを生み出してくださったasoblockさん、同じく「ぷれいご」がご縁でその後も様々なご支援をくださっているコヨーテさん、そしてたちかわ創造舎さんなどご支援くださっている皆さま…日頃から本当にたくさんの方にご協力いただいてきました。

毎年のこととはいえ、今年は特にMY COMPLEXとしての活動を知ってご賛同くださる方の想いを全身で感じています。

本当に幸運な私たちです。ありがとうございます。

製作ノートは今回で最終回として、次回より「現地レポート」と名前を変えてアップデートをお届けします。

8月1日に出発し、同日夜にエディンバラ着。翌2日に劇場でTechnical Rehearsal、3日にDress Rehearsalを経て、4日にプレビュー公演の幕を開けます。

WiFi環境の都合もあると思うのですが、できる限り現地の様子を定期的にお伝えしようと思っていますので、ご期待ください。

TwitterやFacebookでも、アップデートはしていきますので、併せてご覧ください。

それでは…次回はエディンバラから!いってきます。

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