20/08/2016
さて、後半戦。
とはいえ相も変わらず、朝からチラシを巻き、本番をして、他の作品を観て、宿に帰る…その繰り返しです。さすがに1ヶ月は長い。
でも、さすがEdinburgh fringe。単調な生活はさせてくれません。
この3日間に起こったこと…。
まず、日本からゲストがわざわざ来てくれました。
街を案内し、早速僕たちのステージを観てもらう。
NYから来てくれた友人がロンドンへ行くのと入れ替わりで力強いオーディエンスの登場です。
が、肝心なセリフをすっ飛ばし玉砕。
明日、リベンジします。
言い訳はしません。
でも、ここ2日間の寝不足がたたり、少し疲れが出てきたのも事実。
何をしていたのかというと、1つは夜遅くからやっているパペット(セサミストリート的な)のコメディ。コメディだからもちろん最高に笑えるんだけど、それだけじゃなくて「これ、どうやってんの???」という驚きの連続。
何てことない動きなんだけど、観客をリアルタイムでいじりながら巧みにパペットを動かしていく。
もちろん満席で、批評も絶好調の注目の作品。
あまりに凄くて、終演後に色々調べたらガーディアンにインタビュー記事が載ってて、fringeについて話してた。
彼はオーストラリアが拠点でEdinburgh fringeにはこれまで7回出ているんだけど、最近まで生身の人間が一人でマイクの前でやる「スタンドアップコメディ」としてやってだんだとか…。
でも、最初の数年間は全く評判が良くなく、星も取れず。
そこで根本的にやり方を変え、去年からパペットでやることにしたんだとか。
そしたらスマッシュヒット。
…いま売れてるカンパニーも様々な苦労してきたんだなぁとつくづく感じた瞬間。
みんな最初は評価されず、苦労に苦労を重ね挑戦している姿にしみじみ。
その翌日、昨年アジアンアートアワードの審査員で仲良くなったエディンバラ市議会議員のジムから声をかけてもらったので、とある謎のパーティーにお呼ばれされて行って来ました。
夜9時半。待ち合わせ場所に行くと…そこはシティチャンバー(都庁的な場所)。
するとジムが「中を見せてあげる」とどんどん奥に入っていく。
中には何百年も前の時計や巨大な絵が飾ってあり、完全に映画の世界。
聞くと「ここは僕の仕事場。普段はここでエディンバラ議会を開いてるんだよ」って。マジか。
廊下には歴代のイギリス女王から送られた品々などが。
どこまで続くんだっていうメインの階段。
「おお〜」となっていると、ジムは「パーティーはここじゃないんだよね」と、向かいの建物へ。
訳も分からずついていくと、いきなりウェルカムドリンクで迎えられる。
ダンスホールのような場所。
そこには世界各国からやってきた、プレスやインダストリーなどがわんさか。
ジムに「何のパーティ?」と聞くと、「僕もよくわかんないんだけど…」と言いながら近くにいたfringeのスタッフに聞いてくれた。
すると「今年初めて開くfringe主催のイベントの一つで、インターナショナルとして参加してくれてる人たちを招いて情報交換するパーティーだよ」って教えてくれた。
「え、でも入り口のセキュリティすげー厳しかったけど」
どうやら、完全招待制で一般のアーティストは入れないっぽい。
参加者はfringeから招待状をもらった議員とかプレス、マスコミなどの関係者ばっか。
しばらくすると、なんか首からおかしなネックレスを下げたおじさんが挨拶を始めた。
「僕は、数日前ここで結婚式をあげたんだけど〜」…何の話をしとんねん!って思ってたら、この人…エディンバラの一番偉い人だって。
(エディンバラは市長というポジションがないので、市議会議長が一番偉いみたい)
他にもドイツの劇場関係者やスウェーデンのプロデューサーなど、普段絶対会えないような演劇関係者と話をしてきました。
が、このパーティー全く終わる気配がない。
12時を過ぎ、さすがにやばくなってきたので「明日も本番なんで…」と言って会場を後にしました。
そりゃそうだ。パフォーマーは僕たちだけ。
この時間は完全に翌日に備えている時間だ。
そして、日が変わり、今日は本番終了後に在エディンバラ日本総領事館に挨拶に行って来ました。
日本から参加するアーティストとしては総領事に「うちらもやってるよ」って言っておかなくては。
ですが、あいにく総領事は別件で予定が合わず。でも、副総領事と面会してきました。
中は、完全撮影禁止。
約30分ほど作品のことや、活動内容などを話してきました。
興味を持ってもらえたので、もしかしたら総領事が観に来てくれるかも…。
ここ二日間の怒涛の様子はこんな感じ。明日からまた帯を締めなおして頑張ります。
でも、その前にフランス総領事館にある文化交流会館でやるシャンソンショーに呼ばれたので偵察に行って来ます。