国連が世界の156カ国を対象に調査をした世界幸福度ランキングで、日本は2018年の54位から4つ順位を下げて2019年は58位だそうです。
評価基準は、富裕度、健康度、人生の選択における自由度、困ったときに頼れる人の有無、汚職に関するクリーン度や同じ国に住む人々の寛大さなどの要素が考慮されているそうです。
これは、国単位での幸福度のランキングなのでちょっと規模が大きいというか、自分の幸福感としてはイメージしにくいですよね。
そこで、個人レベルでの幸福感って何でしょう?
日々の生活に満ち足りている状態。子供が生まれた、懸賞に当選したなど嬉しいイベントごとがあった時、忙しくても目標を持って取り組んでいるコトで充実した毎日を実感できている時に感じる感情です。
逆に不幸感は?
ツイてないなと感じている状態。目標が持てず、仕事がつまらない。このままこの仕事を続けていて良いのか不安になる。貯金ができずお金に困っている。上司に叱られた。妻と喧嘩したなど、
辛い出来事や、自分ではどうしようもないコトが起きて解決できない悩みがある時に湧き上がる負の感情です。
つまり、個人における幸福感・不幸感とは、その時々の本人の感情の状態に左右されるのではないかと思います。負の感情を抱かないよう自分をコントロールし、不幸感を減らすことができれば自ずと幸福感はアップするのではないでしょうか?
今回は、自分が試してみて効果的だなあと感じた自問法をご紹介します。
コーチングコンサルタントの堀江信宏さんは、著書「自問力」の中で、良い自問自答をすることで人生はうまく行くとおっしゃっています。しかし、ネガティブな自問ばかりをしてしまう人は負のサイクルにはまってしまうので、注意が必要ともアドバイスしてくれています。
例えば、
→急に天気が崩れて雨が降ってきたので必死に走って駅に入った。
→駅を出ようとしたら、財布を落としたことに気づいた。
→会社で、取引がうまくいかず上司に叱られた。
→「どうしてこんなことになったんだろう?」
→今日1日、自分はツイてなかったな。。と感じてしまう。
「どうしてこんなことになったんだろう?」という問いに対する答えは、自分が不幸だったなあという答えしかないのです。考えても仕方のないことを、最初に自問してしまうことで、それぞれの出来事には何の因果関係もないのに、無意識に不幸探しをして自分がツイいてない理由を紐づけて勝手に不幸感を増してしまうのです。
自分も「どうしてこんなことになったんだろう?」ではなく、意識的に「自分はどういう結果にしたいだろう?」という自問からはじめることで、困難な状況でも不幸を感じる前に解決へのアクションを考えはじめることができ、無駄に不幸感を感じなくなったような気がします。
良い自問を行う方法として、堀江信宏さんが推奨する5つの質問は以下の通りです。
1「自分が得たい結果は何だろう?」
2「それはどうしてだろう?」
3「どうしたらそれはできるだろう?」
4「それは自分の将来にとってどんな意味があるだろう?」
5「今、自分がすべきことは何だろう?」
何かを考えはじめる時に、このプロセスで自問することで良いアクションへ自分を導くことができる。さらに、自分の本当の願望にも気づくことができ、人生がうまくいくと主張されています。質問の言葉は、自分なりに腹落ちする言い回しにするのがオススメです。
また、今回ご紹介した自問法から幸福感を増す方法がオススメできる裏付けとなりそうなデータも見つけたので合わせてご紹介します。
リチャード・イースタリンという経済学者は、収入と幸福度は相関関係にない(イースタリンパラドックス)という研究結果を導き出しました。貧しい人はお金により幸福感が増すが、中流に達すると幸福感はあまり変化しないという研究内容で、これは国民総中流を目指し進歩してきた現代の日本人の大部分に当てはまります。
また、ポジティブ心理学の研究者 ソニア・リュボミアスキー氏は、自身の研究の中で、人の幸福を決定するものは、遺伝(50%)環境(10%)意図的な行動(40%)であると結論づけました。
遺伝はコントロールできないので、置いておくとして、意図的な行動がその他の大部分を占めるとしたら、まさに自問から導き出した意図的な行動は、幸福感につながりやすいと言えるのではないでしょうか?
以上、簡単ですが自問法のご紹介でした。
まだまだ、自分も上手に自問できていませんが、自分の心がけ一つでできるので、意識的に続けていきたいなあと思っています。
最後までお読みいただきありがとうございました。