コロンビア大学シーナ・アイエンガー教授の行ったジャムの実験をご存知ですか?
あるスーパーで6種類の味を用意した特設売り場と、
24種類の味を用意した特設売り場で試食を行なった結果、
消費者の行動はどう変わったのかを実験しました。
結果は、24種類の特設売り場の方が多くの人が集まり集客力はあったが、
購入した人数は6種類の特設売り場の方が多かったというものだった。
実際の数値は以下のようなものでした。
【6種の売り場】
■立ち寄る確率は40%
▶︎購入した確率は30%
【24種の売り場】
■立ち寄る確率は60%
▶︎購入した確率は3%
つまり、100人のお客さんがいたとして6種の売り場では12人が購入し、24種の売り場ではたった1人しか購入しなかったことになります。
この結果から、シーナ・アイエンガー教授は著書「選択の科学」の中で、
人はより多くの選択肢に魅力を感じるが、その中から選択し決定することにエネルギーを消費、場合によってはストレスとなり、迷った挙句、決定することを先延ばしにしてしまうという行動を取る傾向にあると結論づけました。
自身の生活の中で感じたケースでは、
本当に小さな問題ですが、ブラウンダストというスマホゲームをしてる最中にふと感じる出来事がありました。
ブラウンダストは傭兵団の中からお気に入りの傭兵を育て最高9人を采配しチームでで戦うRPGなのですが、最強ランクに育てるタイミングで必要な素材を手に入れるのが一苦労なのです。低ランクの傭兵を約300体も合成してやっと手に入るアイテムを使いやっと1体の傭兵を最高ランクまで上げられます。
不意に、今回のテーマである決定疲れを感じたのが、この苦労して手に入れた素材を使って、いざ傭兵をランクアップさせようというタイミングでした。各キャラが個性的でどのキャラを最強ランクにするか悩ましく、30分悩んだ挙句、キャラを決定できずゲームを終了してしまったのですが、決定できなかった後のがっかり感と疲労感をものすごく感じました。
メンタリストのDaigoさんは著書「自分を操る超集中力」の中で、決定を先延ばしにした案件は常に心の中で意識が向けられている状態で、脳の疲労の原因となると書かれています。また、そのような状況をなくすためには即決断できるように自分なりにルールを決めておくことで無駄な疲労を溜めずに済むともアドバイスされています。
このような日常に潜む決定疲れに意識を向けて、日々の脳のパワーをよりクリエイティブな方向に活かせるようにしたいなあと感じました。
最後までお読みいただきありがとうございます。
わたしは普段、広告関連のデザイナーをしています。ALisでは、自身が日常で感じたことと絡めながら心理学、行動経済学などの話題を取り上げていきたいと思います。