2019年6月にCoinExでもデリバティブの1つ、先物取引が開始となりました。今回はBinanceの取引所トークンBNBを例に説明します。
CoinExの先物取引は、返済期限のついたマージン取引のような扱いです。レバレッジは通貨ごとに異なります(BNBは5倍)。通常のウォレットとは別に先物用の口座があり、その口座にUSDTを移動させて売買を行います。
先物用口座の画像です。USDTで各通貨を借りて期日到来で必ず通貨を返却しなければならないので、例えばBNBの入金、出金という概念はありませんし、ウォレットにBNBの表記もありません。先物対応通貨には”F-"というイニシャルが付きます。先物口座への移動も含め、取引には手数料がかかります。その際、CETでの支払いにしておけば手数料割引がされます。
【ご送付】→現物口座から先物口座への移動
【通貨貸付】→レバレッジを利用した通貨の貸し出し
【通貨返済】→借りた通貨の返却
【取引】→取引板に移動
それでは取引の流れに進みます。
①USDTを現物口座→先物口座に移動する
取引板の【ご送付】を選択します。
売買の送付先を選択します。真ん中の⇔で、送付先と受け取り先を変更できます。最後に移動する数量を背入力します。全数移動の場合は、送金可能の数字(今回は64.66)の部分を選択すれば全数入力となります。最後に確認を押して移動完了です。
②通貨貸し付け(通貨を借りる)
移動したUSDTをもとにレバレッジ5倍の取引ができます。
・返済期日にBNBの価格が上がる(ロング)と考えた場合
⇒この画面でUSDTを借りる
・返済期日にBNBの価格が下がる(ショート)と考えた場合
⇒この画面でBNBを借りる
③取引を行う
用立てた通貨に従って取引を行います。
・返済期日にBNBの価格が上がる(ロング)と考えた場合
⇒借りたUSDTでBNBを購入。期日までにBNBを売却してUSDTに戻して返却
⇒差額が利益に
・返済期日にBNBの価格が下がる(ショート)と考えた場合
⇒借りたBNBを売却してUSDTを購入。期日までに返済分のBNBを買い戻して返却
⇒残ったUSDTが利益に
基本的には返済は期日以内であれば任意で行うことができますが、強制返却の場合があります。いわゆるロスカットです。取引画面中央にある【リスク比】【清算価格】が参考になります。レバレッジによりますが、BNBの場合はこのリスク比が105%を下回るとアラーム、102.5%を下回ると強制返却となります。パーセンテージだとわかりにくい場合には、それに対応した清算価格が表示されており、清算価格を下回ると強制返却となります。体感では常時150%は維持していきたいところです。
④通貨を返却する
借りた通貨を返却します。返却する通貨・数量を指定して確認を押すと返却完了。返済すべき数量が0であることを確認しましょう。
利確した場合は、USDTを先物口座→現物口座に移動します。
レバレッジ(マージン)取引も基本的には同じやり方です。レバレッジは期限がなく借りた通貨に対して手数料が日割りで発生します。