台風15号が来て、10メートルの高潮が防潮壁を壊し、さながら津波のように横浜・金沢区の工業団地を襲って2週間後の写真です。
被災(こう言うしかない)直後は、海水汚泥が乾いた埃が風に吹き上げられ、独特のにおいを前に写真も撮れず逃げだしました。
休日に釣りの人やバーベキューの家族連れでにぎわう海岸が立ち入り禁止になり、圧倒的な水の力で壊された防潮壁のあとには土嚢が。
ボランティアの方が休む後ろのフェンスの傾きが、水の勢いを物語っています。
海岸のトイレは、建物は倒れずに済んだものの…、
海から来た水が行き場を求めるので窓という窓はすべて破れていた。
工場のシャッターはめくれあがり…、
備品はごみになってしまった。水害、という言葉はまだきれいな言い方で淡水でも泥水(下水まで含む)、海水なら塩分を含むので金属ものや電気を通すもの(工場の施設はほとんどそうだし、車両も)は壊滅的に破壊され、被害額がふくらむ。
海岸から十数メートルの道に積もった砂?汚泥?(いずれにしても生臭い)には、それが海から来たことを物語る貝殻が混じっている。
コンクリートは強い、と思っていた。東日本大震災までは。ここ横浜(八景島シーパラダイスから車で5分)でここまでの破壊を見るとは思わなかった。
人の立ち入りが禁止された海岸にいるのはカラスだけ。
そこにもう一度嵐が来ようとしている。私には何も出来ない。せめてこうして横浜の惨状を伝えることしか出来ない。