あまり知られていない(と個人的には思った)横浜・金沢区の台風15号による高潮被害と、そこへやってくる19号への心配を書きましたが、この地域に関しては「追い打ち」は免れたようです。
しかしあまりにも広範囲、あまりにも多くの地域で命が失われ、暮らしが破壊されてしまいました。堤防決壊、冠水、浸水、土砂崩れ、そして見渡す限り一面の泥…。ほとんど毎年日本のどこかで呆然とする人々、涙する人々の姿を見ます。「備え必要」とよく言いますが、雨・風・土砂・泥流の圧倒的な力の前では人間の備えは本当に微々たるものだと感じます。かつて人間は自然の猛威を前に、ただただ逃げまどうのみでした。今は技術の発達で(地震以外は)災害がやってくることをあらかじめ見越すことが出来るようになりました。何とかこの知恵で一人でも多くの命が救えないものか、少なくとも災害を見つめる、忘れずに記憶することは続けていく必要があると感じます。
雲の間から差す太陽の光は「天使の階段」と呼ばれて見た人を幸せにすると言われます。人々の命と暮らしを奪う一方で、人々と幸せにもする自然と、どう付き合っていくのか。すべては他人事でなく自分事に…。想像力と共感力は、これからますます大事になっていくと思います。