2018年5月に登ったブナ林が美しい地元の里山、高清水山系(別名砺波アルプス)の紹介です。
道宗道は、五箇山行徳寺の僧侶道宗が井波の瑞泉寺まで通うために切り開いた道と言われている。近年登山道がきれいに整備された。
山登りを始めた直後から、道宗道を歩いてみたかった。でも瑞泉寺から行徳寺まで35kmもあってとても一日で歩ける距離ではない。しかし、途中のたいらスキー場までなら20kmほどで帰りもチャリを使えばひとりで行ける。新緑の美しいこのタイミングがベストだろうと、連休最終日に決行した。
八乙女山、大寺山へは林道が延びていて、たびたび横断する。林道があるところはだいたい杉林の植林地なので、新緑はあまり感じられない。さくさく歩く。大寺山を下って結構歩いたなと思ったのに、標識は5.5km。まだ1/4かいな。
扇山への上りから林道もなくなり、いよいよ本格的なブナ林の始まりである。標高も1000m近くなり雪が出てきた。このところの暑さで急速に雪解けが進んだのに、これだけの残雪は想定外だった。しかし、雪があることで新緑とのコントラストが一層映えて美しかった。
さあ、扇山、赤祖父山を越えてもう半分は過ぎたろう。いよいよ高清水山まで未踏の登山道である。あまり人が歩かないのだろう、しばらくは枝木が道を塞いだりして、荒れて歩きにくかった。
やがて広くて整備されたブナロードが現れた。これは素晴らしい! 高落場へのブナ原生林も素晴らしいが、ここもなかなかじゃないか。ルンルン気分でたまに後ろをふり返りながらブナの新緑を堪能して歩いた。
ここはうっかり真っ直ぐ進むと下ってしまう。左へ折れるが、藪と雪でわかりにくく注意が必要だ。道宗道の指導柱も熊にかじられ判別不能。
さて、ルンルン進んでいたが、開けたところは雪がべったり残っていてルーファイに苦労した。初めて通るので道の見当が付かない。しかも先が藪で隠れていたりする。GPSで確認するが、地図の道も間違っていてまいった。杉尾峠まで何ヶ所も道がわからなくなった。
12時も過ぎて、杉山手前で昼食をとる。昼食と行っても、今日はのんびり湯を沸かしてラーメンなんて余裕はない。コンビニのおにぎりを食って、ゼリー飲料を飲んだら出発する。持参した水の量が心細くなりボトルに雪を詰めた。
高清水山の下りは高落場の向こうに白山を見る素晴らしい展望。この展望地はたしか3年前に刈払いされて拝めるようになった。道宗道で白山の眺めはここからが一番いいと思う。
高清水山から雪で片斜面の林道を通り、大滝山ブナの原生林へと入る。いつも紅葉を見に来るが、新緑も素晴らしい。
高落場山を過ぎ、朴峠までずっとブナ林。しかし、下をみるとイワウチワ、ショウジョウバカマが八乙女山から途切れることなく咲いていて、長い歩きでも心和ませ退屈しなかった。高落場山の急な下りを走り落ちて、カップル1組を抜く。今日会ったのは赤祖父近辺で1人と計3人だけの静かな道だった。
下山すれども今日の行程は終わりではない。たいらスキー場下の駐車地にデポしておいたチャリにまたがって井波まで20kmを戻る。向かい風だったが下り基調なので山行でクタクタでも楽だった。
地元の山への愛着が増す山行になった。秋ならもっと歩きやすいだろう。
2018/5/6日
6:30 道の駅井波
8:10 八乙女山
8:40 栃原峠
9:30 大寺山
10:10 扇山
10:30 赤祖父山
11:23 新山(あらやま)峠
11:57 大尾(おおお)峠
12:30 杉山
12:40 杉尾峠
13:25 高清水(たかしょうず)山
14:10 大滝山ブナ林
14:45 高落場山
15:10 朴(ほお)峠
15:40 チャリ
16:40 道の駅井波
歩行距離 22km
チャリ距離 20km
高度上昇 2100m