2017/9/24日
5:00 大谷原
5:45 西俣出合
7:20 高千穂平
8:25 冷乗越
9:45 布引山
10:30 鹿島槍ヶ岳2889m
11:00 北峰 11:20
13:15 冷乗越
14:35 西俣出合
14:55 大谷原
距離 21km
高度上昇 2064m
北アルプスの100名山は乗鞍を入れて15座あるが、鹿島槍ヶ岳は中途半端な遠さを感じていて、最後まで行かずに残っていた。先日、槍ヶ岳を登ってあとはもうここだけとなり、満を持して行ってきた。
調べると登山道は3つある。一番メジャーな扇沢から爺ヶ岳経由、これは歩きやすいが距離があり日帰りは厳しい。五竜からのキレット経由は現実的でない。赤岩尾根しかない。しかしこの道は、大谷原からの約3.5kmの林道歩きがかったるい。チャリを積んで行くことにした。
土曜の夜、ぽかぽかランド道の駅で車中泊する。登山口まで車で30分なら許容範囲である。4時過ぎに起床して大谷原駐車場着、準備をして5時に出発した。
長い林道は石だらけのガタガタ道で、クロスバイクだとタイヤが滑って漕ぎにくい。ちょっと急になるともうダメで、半分は押し歩きした。西俣出合に着いてチャリを草むらに留め、堰堤のトンネルを越えて登山道を登る。
赤岩尾根は急登ではあるが、階段や木段がしつらえてあり、結構歩きやすかった。駐車場には車は5〜6台と、ここから登る人はずいぶん少ないようだったが。
しかし、この尾根は朝日が当たる東面の明るい尾根。ところどころ展望もあり、左は爺ヶ岳、右に鹿島槍も見え隠れする。爺ヶ岳はなかなか迫力があり格好の良い山容だ。
さらに高千穂平に着くと、目の前に鹿島槍と今日歩く稜線がドーンと現れる。すばらしい登山道じゃないか、しかも辺りは紅葉も始まっていてコントラストもきれいだ。
少し登って振り返ると大雲海だった。高妻、妙高、火打、焼など頸城山塊が浮かんでいた。
冷乗越に来ると、太陽に照らされた剱、立山がバーンとまるで美術作品のように登場した。これには感動して思わず、おぉ!と声を出す。
いつも富山側から見る剱岳。こちらから見ることは少ないので感動を得るのだろう。もちろん、剱岳の独特の風格のせいもある。黒いというイメージがある剱岳だが、太陽に照らされ白っぽく光って見え、より感動を呼んだ。
冷池山荘、布引山を過ぎ、鹿島槍ヶ岳山頂へと向かう。左手には常に剱立山連峰、右手は大雲海、振り返ると爺ヶ岳への稜線の向こうに槍穂高が見える。素敵な展望路である。快晴に恵まれた贅沢な時間を噛みしめるようにゆっくりと登った。
双耳峰の鹿島槍で、両方のピークを踏まないで登ったとは言えないだろう。北峰を目指す。南峰の下りは結構険しかった。ストックをしまって慎重に下った。
30分ほどで北峰に到着、北峰から見る南峰はピラミダルな槍ヶ岳の名にふさわしい山容だった。展望は南峰の方がよいので、北峰は南峰と吊り尾根を見るためにあると言ってよい。
さあ、北峰からは来た道を戻るだけである。
布引山と冷池山荘の間は夏は高山植物が咲き乱れるところなのだろう。チングルマが美しく紅葉していた。このあたりの紅葉はまもなくピークを迎えるだろう。
ガスも出てきて、後は下るだけの消化試合。下山は4時を予定していたが、赤岩尾根の下りはスムーズに行けて30分の短縮、林道のチャリはガタガタ道の震動で手が痛くってしようがなかったが、はやく下れて3時に駐車場に到着した。